『X-T20』を片手に川越フォトウォーク!小江戸・川越ならではの街並、縁結びの氷川神社、ハイカラなカフェをご紹介
【IRODORIシティスポット〜川越篇〜】
歴史の面影が色濃く残る「小江戸」として愛される町・川越。江戸の城下町として栄え、“蔵造り”の商家が連なる景観は「美しい日本の歴史的風土100選」にも選ばれたほど。東京から小一時間とアクセスもよく、ここでしか観ることのできない景色を求めて国内外から訪れた多くの観光客で連日にぎわっています。伝統的な景観はもちろん、バラエティ豊かな食べ歩きグルメや趣のあるカフェでいただく食事も楽しみのひとつ。また、縁結びで有名な氷川神社への参拝も絶対に欠かせません!今回は、そんな川越の定番&注目スポットを「X-T20」で撮影した写真とともにご紹介。昔と今の狭間をゆったりと歩いていたら、未来に残しておきたい景色にたくさん出会えました。
蔵造りの町並み(一番街)〜菓子屋横丁
川越らしい景色を楽しめるのが、蔵造りの建物が並ぶ『一番街』。黒漆喰と瓦屋根でつくられた重厚な土蔵や、大正時代に建てられたレトロな建物が連なるさまは、他では観ることのできない景観です。川越のシンボル「時の鐘」があるのも、ここ。江戸時代から城下町の人々に時を知らせてきた鐘の音を聴きながらの散歩は、まるでタイムスリップしているかのような気分。国内外から訪れた観光客のにぎわいは、商人や町人で活気づく当時の光景と重なるようです。
写真手前の蔵造りは、1792年(寛政4年)に建てられた国の重要文化財に指定されている大沢家住宅。人通りの少ないタイミングを狙って、当時の面影や蔵造りの味わいをストレートに感じられる一枚に。奥行きを意識した構図で、土蔵が堂々と建ち並ぶ様子をしっかりと収めました。
また、一番街から少し外れた通りにある『菓子屋横丁』も大人気のスポット。昔ながらのカラフルな駄菓子やレトロな丸形ポストが並ぶ石畳の通りは、歩いているだけで懐かしくあたたかい気持ちにさせてくれます。
「菓子屋横丁」で見つけたレトロな箱形テレビ。テレビのかたちとリンクするスクエアフォトで撮影した、ユニークな一枚。テレビを囲むカラフルな駄菓子たちがポップでかわいい!
川越の名産は、おいも。ほかほか湯気立つ蒸したての紫いもまんじゅうは、食べ歩きにぴったり。
ふと目に留まった、風に揺れる暖簾。味のある瓦屋根に桃色×白が映える、川越ならではの一枚になりました。スクエアフォトで暖簾を中央に配置して際立たせ、フォトジェニックに。
サンドイッチパーラー楽楽
菓子屋横丁にある『サンドイッチパーラー楽楽』は、お向かいの大人気ベーカリー『川越ベーカリー楽楽』のパンを使ったサンドイッチ専門店。しっとりふわふわのパンに野菜や具材をたっぷり挟んだサンドイッチを、おしゃれな店内でいただけます(テイクアウトもOK!)。
この日は数あるメニューのなかから合鴨バルサミコ、フルーツサンドの2種をチョイス。食パンに練り込まれたベリーの甘みとバルサミコ酢の爽やかさが合鴨肉にベストマッチ!たっぷりの果実とクリームが挟まれたフルーツサンドにも思わず頬が緩んじゃいます。
サンドイッチはフィルムシミュレーション「PRO Neg.Hi」に設定して撮影。柔らかで自然な風合いが素材の色味を写し出してくれます。光が射し込む明るい窓際で撮影するのも食べものをおいしそうに見せるコツ。透明感のある画になり、素材のみずみずしさが伝わってきます。
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川越氷川神社
川越の人々に古くから親しまれている『川越氷川神社』は、夫婦の神様を祀る「縁結び」の神社。高さ15mの大鳥居をくぐった先に広がる境内には、寄り添うように立つ2本の御神木や願いが集まる絵馬トンネルなど、思わずシャッターを切りたくなるありがたいスポットがたくさん!春になると、珍しい緑の桜「ギョイコウ」も見られるなど、四季の移ろいを楽しめる憩いの場でもあります。
ここでは、見たままの色味や空気感を表現してくれるフィルムシミュレーション「PROVIA」に設定。「三分割構図」で低位置から捉えたことで、拝殿の厳かな佇まいと粛々とした境内の空気感までも写し出してくれました。
「くぐると運気がアップする」といわれる絵馬トンネルは、海外からも参拝者が訪れるパワースポット。無数の絵馬が掛けられた光景は圧巻です!樹齢600年の御神木は、2本のあいだを8の字を描くように歩くと想いが届けられるという言い伝えが。
良縁を占う「あい鯛みくじ」。そのまま持ち帰り、縁起物として持ち歩くといいのだとか。
良縁を願いながら周るうちに、なんだか元気が貰える。そんなパワースポットです。
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和ろうそく HAZE
2015年にオープンした『HAZE』は、“和ろうそく”の魅力と繊細な日本のものづくりに触れられる店舗兼工房。キャンドルとは素材から燃え方まで異なる、和ろうそく。ハゼの実を原料とするハゼ蝋はキャンドルと違い溶け残りがなく、い草と和紙でつくられる芯はススが出にくいそう。特有の揺らぎがある赤みの少ない炎は、見つめているだけでじんわりと心をほぐしてくれます。
ここでは、フィルムシミュレーション「PRO Neg.Hi」を使用。少しぼかしを加えたやわらかな画づくりで、店内を包み込む和ろうそくの灯りを一層あたたかく幻想的に写し出します。
桐箱に入った色つき和ろうそくは、贈り物にぴったり。大切な人のとっておきの安らぎを。美しい陰影を意識したことで、よりドラマチックな1枚に仕上がりました。
『HAZE』では、和ろうそく作りも体験できるそう。燃え尽きるさままで美しい和ろうそく。歴史が息づく川越で、日本古来の繊細なものづくりに触れるきっかけに出会えました。
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川越アートカフェ エレバート
蔵づくりと並んで、明治〜大正の建築も残る川越の町並み。なかでも大正4年に建てられた川越市重要文化財に選定された建物で食事をいただける『川越アートカフェ エレバート』は、まさに“大正浪漫”という言葉がぴったり!店内に一歩足を踏み入れると、そこは時代を越えたハイカラな空間。まるでモダンガールになった気分を楽しめます。
フィルムシミュレーション「クラシッククローム」を使って、石造りの重厚さと質感が伝わる画に。真下からあおる角度で撮影したことで、その力強く豪壮な佇まいがしっかりと収められています。
店内では、木目の質感が活きるフィルムシミュレーション「クラシッククローム」を使用。木の温もりや灯りのあたたかみをそのまま写し出してくれます。
ここでは、川越のコエドブルワリーが手掛けるクラフトビール「COEDOビール」6種を提供。ほかではあまり味わえない“生COEDO”がいただけます。海外でも好評価を得ている同ビール、注ぎたては格別のおいしさです!
この日は、COEDOビールのなかでも苦みと香りのバランスがいい「瑠璃」、さつまいもの香ばしさとまろやかさを感じられる「紅赤」をいただきました。アンティパストは、ビアハム・生ハム・サラミの盛り合わせと自家製ピクルスを。グラスに透過させた太陽の光が、COEDOビールの泡の美しさやピクルスの彩り、料理の艶やかさまでも引き立ててくれました。
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古き良き時代の面影を感じながら、その土地ならではのグルメや体験に出会える町・川越。レトロな街並にもしっくり馴染む「X-T20」と一緒に、時間旅行へ出掛けてみませんか?
今回登場したカメラ
text by 野中ミサキ(NaNo.works)
photo by こばやしかをる