【Xシリーズ ユーザーインタビュー】モデル武居詩織が『X-E3』と出会って感じた“写真を撮ることの本当の楽しさ”とは。
モデルとして数多くのファッション誌で活躍、人気バンドのMV出演などでも注目を集めている武居詩織さん。普段は撮られる側である彼女が、自分らしい視点を表現するために手にしたカメラは、「X-E3」でした。悩みに悩んでやっと出会えた1台が教えてくれた写真を撮ることの本当の楽しさ、武居さんが感じた「X-E3」の魅力について語ってくださいました。
INTERVIEW:武居詩織
「悩みに悩んで「X-E3」に決めました」
――武居さんは、「X-E3」を使用されて半年ほど。ご自身にとっては、はじめての本格的なカメラだそうですね。
はい。両親が使っていた出始めのころのデジカメを使ったことがあるくらいで(笑)。写真を撮ること自体はすごく好きで、「X-E3」を購入する前は、よくスマホで撮っていました。ただ、やっぱりスマホだと本当に撮りたいように撮るには限界があるな……と感じはじめて。そこからいろんなメーカーさんのカメラをチェックするようになったんですけど、なんやかんや1年くらい悩んで決められず(笑)。
――自分にぴったりの一台を選ぶのは、簡単なことではないですよね。数あるカメラのなかで、Xシリーズに注目することになったきっかけは?
カメラマンの友人に相談したり、販売店で実際にいろんなカメラを触ってみるうちに、私は富士フイルムのカメラが好きだなって感じたんです。もともと「写ルンです」や「チェキ」をよく使っていたというのもあって馴染みがあるし、写真の質感がすごく好みだなって。それと、友人が「X-T20」を購入してinstagramが突然おしゃれな感じになったんです(笑)。それで、「X、どうですか?」って聞いたら「めっちゃいいよ!」って。そんなこともあって、Xシリーズがいい!と思うようになったんですけど、じゃあXのどれにするかっていうところでまた悩んでいて。それで、友人のカメラマンharu wagnusさんに相談したら「新しいやつが出るから、もう少し待ったほうがいい」って。それなら、その新機種も含めて選べばいいかと思って、発売後に原宿の『WONDER PHOTO SHOP』で実際いろいろ触らせていただいたんですけど、それでも最後まで悩んでいて(笑)。
――(笑)悩みに悩んで、最終的に「X-E3」を選んだ決め手はなんだったのでしょう?
やっぱりたくさん持ち歩きたいので、軽くて小さいところがすごくいいなって思いました。あと、個人的に女子っぽすぎるデザインもあまり好きではなくて、特に機械系になると男性趣味になるというか。なので、Xシリーズの武骨でカッコいい感じのデザインもいいなって思っていて。普段から使うものなのでデザインも大事だし、「X-E3」はどんな服を着ていても合うので、そこもすごく気に入っています。
「カメラを通じて人との繋がりが深まることが嬉しい」
――これまではスマホで写真を撮っていたとのことですが、「X-E3」で本格的に写真を撮るようになってから気づいたことって、なにかありますか?
再現度とか、こまかい描写力が全然違いますね。スマホだと暗いところでは画質が荒くなっちゃうし、ボケ感も全然違うなって。撮れる幅がすごく広がったなって感じています。あと、「X-E3」を持ってからは自分で動いて被写体に寄って撮るようになりました。スマホだと画角が広いので、その場でパッと撮っちゃうことが多かったんですけど、今使っているのがズームレンズではないこともあって、身体を動かしてアクティブに撮るようになりました。撮ってる!っていう実感があって、すごく楽しいです。
――先ほど、たくさん持ち歩きたいとお話されていましたが、実際に「X-E3」を持っていろんなところへお出かけされているそうですね。
3月にお仕事でプーケットに行ったときに「X-E3」を持っていったんですけど、海とか夕焼けとか、すごくキレイに撮れて感動しました。軽いから旅行にも気軽に持って行けるんですよね。一日肩に提げていても全然苦にならないし、リュックとサブバックと合わせて気軽に持って行ける感じが好きです。あと、買ってすぐくらいに、伊豆の方面へススキのキレイな場所へ写真を撮りに行きました。haruさんとそのカメラ仲間の方々6〜7人くらいで一緒に行って、各々自由に撮って見せ合いっこしたり。
――写真を撮るために出掛けるというのも、カメラを持っているからこその楽しみですよね。
そういうお出かけをするのはそれが初めてだったんですけど、同じ場所で撮っても人によって全然違う写真になるので、それがすごくおもしろかったです。「X-E3」を持つようになって良かったなと思うことは、カメラを通じて繋がる知り合いが増えたこと。それって、カメラのすごい魅力なんじゃないかなって思います。カメラの話をすることでつながりが深まっていくような感覚があって。スマホで撮るだけだと、そうはならないんじゃないかなと思うんです。
――コミュニケーションツールとしてカメラを楽しむって、素敵なことだと思います。購入から半年を過ぎて、そろそろ自分らしい写真が見えてきたころでしょうか?
あえてハッキリ撮らなかったり抽象的な感じにするのが好きですね。誰とか何処とかハッキリした写真より、なんとなくちょっと余白を感じられるような写真というか。このカメラは、フィルムシミュレーションがすごくいいなと思っていて。ちょっと落ち着いた感じが好きなので、最近は『クラシッククローム』を使うことが多いです。あとは『モノクロ』もすごく好きで、よく使っています。カラーで撮ったものを加工してモノクロにしたものとは質感が全然違うんです。海外で写真を撮るときは、ビビッドな写真が撮れる『Velvia』を使ってみたり。そのときどきで設定を変えて、いろいろ試しているところです。
――IRODORIにて7月から始まるコラムでは、こういったテクニックを取り入れつつ、知識だけにとらわれない自由な写真の楽しみ方を紹介していただけそうですね。
カメラを持っていても使いこなせていないっていう子は多いと思うし、私もようやく「こういうときはこうかな?」ってわかってきたところ。正しいのかどうかは置いておいて、1枚の写真からなにかを連想してもらえるエモーショナルなものを撮って紹介していければなって思っています。私は専門知識があるわけでも、カメラのことをわかっているわけでもないんですけど、カメラを初めたばかりの人にとって自分なりの楽しみ方が見つけられるきっかけになれるとうれしいですね。
text by 野中ミサキ(NaNo.works)
photo by Nozomu Toyoshima