富士フイルムXシリーズとそぞろ歩き〜フィルムシミュレーション『ノスタルジックネガ』と青物横丁や天王洲アイルへ〜
フィルム時代から90年に渡って色彩表現を追求・研究してきた富士フイルムならではの、20種類のフィルムシミュレーション。1970年代 “アメリカンニューカラー”を彷彿とさせる『ノスタルジックネガ』で写真を撮りながら、青物横丁駅から天王洲アイル駅まで、そぞろ歩きしてきました。
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今回のスタート地点は、京急線の青物横丁駅。
お日様は出ているものの、早朝の寒さで身体がカチコチ。目の前に佇んでいた喫茶店のモーニングが目を疑うほどのお手頃価格だったので、まずは身体の内側から温めよう作戦を決行することにしました。
1980年創業の『カフェムジカ』は、外観と違わず店内も趣たっぷり。ひしめくアンティーク家具たちからは、長く大切に使われ続けてきたことが伺えます。その一方、壁にかけられたコーヒーの呼び方一覧表(カッフエー、可非など)やおすすめコーヒーの紹介ポップは親しみやすく、モーニングのパンはどこか懐かしい味わい。肩肘張らずに過ごせる雰囲気で、ほっと一息付くことができました。
世界中のコーヒーを愉しむことができ、カップとソーサーにもこだわりを感じます。この日のサービスコーヒー『マンデリン』、美味でした。
暖かい・美味しい・居心地良いの3拍子でついお喋りに花を咲かせてしまったのですが、気合を入れ、そぞろ歩き再スタートです! 駅前から東へ伸びるジュネーブ平和通りを進むと、旧東海道との交差点に。この辺りが、十字型商店街の青物横丁商店街だそうです。右へ曲がり、商店街の端まで行くことにしました。
魚屋や弁当屋、空手教室やバレエ教室、美容室やクリニックなど、地域の人たちの生活を支える所が点々とあります。
商店街の終わりに辿り着き、旧東海道の道しるべを発見。ガタタン、という音で線路側を向いたら、ちょうど京急線が走り去っていきました。
ここでUターン。通りのちょうど中心に品川寺がありますが、東海七福神巡りを始めたくなりそうだったので、今回はそのまま先へ進みます。
先ほどの十字路を右へ曲がり、『あおよこ』の柱が続く限り歩いていくと、大通り316号線に出ました。地元密着型の小型店が軒を連ねる景色から一転、ショッピングモールの看板が目立つ、スケールの大きな光景が広がります。
左へ曲がり、芝浦方面へ歩いていくことにしました。道中で見つけた、鮮やかなオレンジ色のピラカンサを撮ってみたら、アメリカンニューカラーっぽさが加わりました。ノスタルジックネガ、面白いです!
10分ほど歩いて、昭和歩道橋を発見。看板の“よ”のシルエットと大きさが、何とも言えない可愛らしさです。
つい撮ってしまう、歩道橋からの景色。大きなマンションや企業ビルが建ち並んでおり、ビルに写り込む青空が美しかったです。
そのまま316号線を進んで昭和橋を渡り、天王洲運河沿いへ。平日のお昼前だったのでひと気も少なく、色々な写真を撮ってみることにしました。
こちらは、川に写った太陽光を背景にボカして撮影した1枚。レンズは、『XF30mm F2.8 Macro』。高速AFが河辺の風で揺れる木の枝をしっかり捉え、美しい玉ボケを演出してくれました。
白壁背景のポートレート写真。私たちの目に写っていた鮮やかな青のコートが、ノスタルジックネガを通して瑠璃色に変身。
向い岸にあった建物。切り取り方で異なる印象に仕上がるのも、写真の魅力の一つですよね。
ひとしきりカメラで遊んだので、新東海橋を渡ります。この日は雲一つない晴天で、水面が輝いている様子を見ることができました。
アートが街に溶け込む街、天王洲アイルに到着です。
三味線女性の壁画に面する、ボンドストリートへ。倉庫をリノベーションした小洒落たレストランが点在しており、12時過ぎから賑わい始めました。気になるお店は多いけれど、先ほどのモーニングでお腹は満たされているので、今回は我慢。
突き当たりを右折してボードウォークへ。ハトやカモメたちも、お昼休みを満喫しているようです。
Google Mapsに登録されていた『金色のネコ』を発見! 表情もポージングも絶妙なネコのイラストが味わい深いダストボックスです。
データを振り返りつつ一休み。たくさん撮って満足したので、そろそろ帰ることにします。
最後に、東京モノレール天王洲アイル駅の窓辺から見えた新幹線をパチリ。今日も楽しいそぞろ歩きでした!
model ハンナ
photo by Mio Tangstad
text by 編集部Y