IRODORI by X Series

Interview 2019.10.18 update

【Xシリーズユーザーインタビュー】テーブルコーディネーター・菅野有希子が『X-T2』で切り取る美しい食卓

テーブルコーディネーター・スタイリストとして活躍されている、菅野有希子(@yukiko130)さん。さまざまな企業や媒体でスタイリングを手がけ、日々更新されるnoteやTwitter、Instagramの投稿、そして菅野さんが発信している“#はじめてのうつわえらび”に注目が集まっています。もともとは趣味で始めたという食卓のコーディネート。“好き”を仕事に変えたきっかけは、写真だったのだといいます。そして、自分の作ったものをより美しく残したいという想いで選んだ『X-T2』。今回は、テーブルフォトを上手に撮るコツも交えて、菅野さんが感じるX-T2の魅力を語っていただきました。

Interview:菅野有希子

--現在テーブルコーディネーターとして活躍されていらっしゃいますが、現在のお仕事について詳しく教えていただけますか?

今は、スタイリストとしてフードやインテリア、生活雑貨などの撮影に携わらせていただいています。もともとは趣味で始めたことで、どなたかのアシスタントを務めるとかでもなく独学で好きなことをやっていくうちに人に頼まれるようになって、お仕事をいただくようになりました。最初は夕飯の写真をFacebookに上げていたのがきっかけですね。そこから、料理じゃなくてお皿が好きなのかなって自分で気づいて、instagramなどに器の画像をあげたりするようになったことが、今の仕事につながっています。

X-T2(camera)/ XF56mmF1.2 R(lens)/ F値:2.8 / シャッタースピード:1/125 /PROVIA(フィルムシミュレーション)

--好きなことが仕事につながるまでの過程に、写真が不可欠だったんですね。もともとカメラや写真はお好きだったんですか?

ほとんどスマホのカメラでしか撮ったことがなくて。写真自体が好きというよりは、自分が作ったものを記録しておきたいという気持ちで撮っていました。ただ、撮っているうちに「せっかくならもっときれいに見せたい」と感じるようになったので、一番手の届きやすい他社メーカーさんのマイクロフォーサーズのカメラを購入しました。

--そこから現在お使いの『X-T2』に買い換えるまでには、どんな理由があったんですか?

最初に買ったそのカメラを3年くらい使っていたんですけど、そのうち機能性が足りないと感じるようになってきて。そのカメラで撮った写真を企業さんで使っていただいたりっていうことがあったんですけれど、納品するクオリティとして自分の中ではあまり納得のいくものではなくて、じゃあ新しいカメラに買い換えようかなと。それで選んだのが、X-T2ですね。

--そのとき菅野さんが求めていた使用感や機能とマッチしたのかもしれませんね。ちなみに、お仕事以外でカメラを使うことはありますか?

基本的にはスタイリングがメインなので、撮るのはフォトグラファーの方に任せている感じです。ただ、仕事と仕事じゃないことの境界線が曖昧なので、記録として撮ったり一部お仕事用に自分で撮影することもあります。

--たくさんカメラがある中からX-T2に決めたポイントはなんだったのでしょう?

最初、フルサイズにするかどうかを迷っていて。フルサイズ級を買うなら、レンズのことも含めて予算を考えなきゃいけないし、でもそこまでたくさんレンズを換えてプロのように撮るかっていうとそこまではしないだろうし。手持ちのものでは物足りなさを感じていたので、その中間くらいのところに収められたらいいなと。それでいろいろと探しているときに、六本木の『東京サービスステーション(※現在、丸の内・富士フイルムイメージングプラザに統合)』でカメラのレンタルが出来ると知ったので、実際にX-T2をお借りして使ってみました。あまりフェミニン過ぎないものが好きなので、見た目のゴツさや色も好みでした。

--そのとき既に候補を絞っていらっしゃったんですか?

そうですね。以前カメラの教室へ行ったとき、そこで教えてくださった先生がX-T2を使っていらっしゃっていて。撮った写真をブログに載せていらっしゃるのを見て、すごく色が素敵だなと感じました。私の場合、風景や人物を撮るっていうよりも食卓の写真がメインなので、同じ用途で使っていらっしゃる方のカメラを参考にしたいなと思って。すごい悩みましたけど、最終的には人軸と自分が使った感じでX-T2に決めました。

--実際に購入されてからの使用感はいかがですか?

写真の仕上がりがそれまでとは段違いだったので、急に写真が上手になったみたいですごく嬉しかったですね。特に、手前ボケ/後ろボケがすごくきれいに出るので、立体感が生まれてプロっぽい写真になったなって思いました。

X-T2(camera)/ XF56mmF1.2 R(lens)/ F値:2.8 / シャッタースピード:1/125 /PROVIA(フィルムシミュレーション)

食べ物の写真は奥行きとかボケ感がないと美味しそうに見えないので、そこがしっかり出てくれるのはすごく嬉しいです。それと、びっくりしたのが夜の撮影。ほとんどは日中の自然光で撮っているんですけど、たとえばイベントにお呼ばれしたときとか食事に行ったときに夜の室内で撮ってもすごくきれいで驚きました。ただ、撮るものが器や食事っていうあまり色みを大きく変えられないものなので、普段あまりフィルムシミュレーションなどを使ったりすることは少ないですね。基本的にはRAWで撮って自分で編集することが多いです。

--個人的に、菅野さんがメインで扱われている食卓の写真って、よく見せようとすればするほど説明じみたものになってしまって、すごく難しいと感じていて。普段、撮影するときにはどんなことを意識されていらっしゃいますか?

うーん。お皿と構図ともの選びの3つが大事かなと思っていて。そもそもお皿が汚いといい写真にはならないし、主役と脇役がわかるような構図で切り取るっていうのは気をつけています。

X-T2(camera)/ XF56mmF1.2 R(lens)/ F値:2.0 / シャッタースピード:1/125 /PROVIA(フィルムシミュレーション)

スタイリングは得意だけど、写真がイマイチっていう人は構図を見直すといいかもしれないですね。それと、カメラのスペックがどうにもならないものだったら、変えてみるとか。写真も仕事も同じで、やっぱりどれが欠けても上手くはいかないものだなって思っています。

--なるほど。実際にマネできるようなテクニックがあれば教えていただけますか?

三脚を使ったり、ですかね。すごい恥ずかしいんですけど(笑)、たとえば飲み物の写真を撮るときに三脚でタイマー設定してバババッ!っと走って手だけ入れてみたり。instagramに載せるくらいラフなものだと手持ちで撮ることもありますけど、三脚を使えば水平垂直がしっかり定まるし、ここから撮るぞっていう位置を決めてからスタイリングしないと撮るごとにズレてしまうので。『Cam Remote』のリモート撮影も便利でよく使います。それと、SNSでも雑誌でもなんでもいいんですけど、「これが好きだな」っていう構図をお手本にして撮ると上手くいくんじゃないかなって思います。

X-T2(camera)/ XF56mmF1.2 R(lens)/ F値:2.0 / シャッタースピード:1/125 /PROVIA(フィルムシミュレーション)

--好きと思えるものが撮れたら、どんどんカメラが楽しくなりそうですよね。

私自身もともとガジェットに愛情を注ぐタイプではないし、カメラ用語が本当にわからなくて。最初はISO感度ってなに?って感じでした(笑)。ネットで検索しても難しい用語しか出てこないし、本とにらめっこしていても何もわからないし。なので、最初に入門機を買って、実機を持ってレッスンに行って、それからX-T2を買うっていうステップを踏んだのは自分にとっては良かったのかなって思います。

--きっと、ご自分に適したやり方とか好きなものをよくわかっていらっしゃるんだろうなって思います。

なかなか新しいことをキャッチアップしていくのはすぐには出来ないですけど、逆に言えば経験を重ねるほどに自分がいいと思える写真が撮れるようになってきた実感はありますね。今は、インテリアの写真をもっときれいに撮れたらいいなって思っています。まだまだお部屋を撮る経験が浅いし、どうしても寄りの写真を撮ってしまうので(笑)、広く撮ったときにきちっとハマるような画角だったりっていうのを探っていきたいなって思っています。

--最後に、菅野さんの仕事や日常におけるカメラの役割を教えてください。

どこかでカメラを好きというよりは自分の作品を撮るためのツールとして使っているところはあって。ただ、カメラが変わっていくことによって、私が表現できることも広がっていくみたいな、「このカメラならこういうものも撮れるから、作ってみよう」って相乗効果を得られるものだなって思います。カメラって、やっぱりすごいんですよ。肉眼で見るより美しく見せてくれることもあれば、どれだけ作り込んでも切り取り方次第でダサく見えることもあるし。目で見ているだけでは見つけられない美しさに気づかせてくれる、魔法みたいなものだなって思いますね。

今回登場したカメラ

FUJIFILM X-T2

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text by 野中ミサキ(NaNo.works)
photo by コハラタケル

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