4 Silent Birds & WONDER PHOTO SHOP写真展「Decor of Birds #1」インタビュー 〜前編:柊里杏・ありあ・べく〜
11月8日(水)まで開催されている、ファッションブランド『4 Silent Birds』と富士フイルムの直営写真店『WONDER PHOTO SHOP』がコラボレーションした写真展『Decor of Birds #1』。今回出展するXシリーズユーザーの写真家のなかから、柊里杏さん(@lialily11)、ありあさん(@aria_photo_
)、べくさん(@bec_ilhs)の3名にお話を伺いました。
Interview:柊里杏
――柊さんは現在、どういった活動をされているのでしょうか?
普段はフリーランスモデルをメインに、作品撮りに特化したリースブランド『LilaLily』の運営と自作のハンドメイド衣装を作成しながら、フォトグラファーとして活動しています。 カメラをはじめたきっかけとしては、モデルとして写真に映ることから始め、フォトグラファーさんのカメラで私も少しだけ写真を撮らせてもらったりするうちに、カメラに興味を持ちました。写真を撮る楽しみを知り、モデルを始めて1周年で、頑張った自分にご褒美としてカメラを買いました。
――そのご褒美で購入されたカメラがXシリーズだったんですね。
自分を撮っていただいた写真の中で好きだなと思ったほとんどが、富士フイルムのカメラで撮影されたものだったので、最初に買うカメラはXシリーズにすると決めていて、『X100F』を買いました。その後、フィルムカメラと同じようにダイヤルで露出の変更ができて使いやすいのと、現像する際に個人的に好きな色味、自然な肌色にできるところに惹かれています。また、富士フイルムのカメラは空の青さを美しく出してくれるので、晴れの日のポートレートでは人に露出を合わせすぎず、空が白飛びしないように撮影しています。現在はメイン機として『X-Pro2』を使用していて、カメラ自体のデザインも好きで、レンズも小さめのものもあり、女性の私からすると気軽に持ち出しやすくてとてもありがたいです。
――今回の写真展のテーマ“飾りたくなる写真”から、どのようなお写真を撮影しましたか?
目線がこちらを向いているポートレートの写真を家等に飾るというのはどこか圧迫感があり、ハードルが高いのでは、と個人的に思っています。 圧迫感を無くしたかったので、今回はモデルさんに目線は外してもらい、正面の際は目を瞑ってもらったり、横顔や背中、持っているお花をメインに撮影をしました。また、お花の色を目立たせたかったので、モデルさんの小物や服装、壁紙の色を全て統一して、人物を目立たせすぎないあくまで花がメインのアート性のある写真を展示する事にしました。ご来場してくださった方には、自分にとっての飾りたくなる写真とは何なのか、飾りたくなる写真を今回の展示作品の中からも見つけてもらえることができたら嬉しいです。ご来場お待ちしております。
Interview:ありあ
――ありあさんと富士フイルムの出会いを教えてください。
最初の富士フイルムとの出会いは、友だちから借りた『X-T3』でした。「フィルムカメラ使いのありあなら絶対ハマるよ」と言われて借りたのですが、思った以上にその魅力に取り憑かれてしまって……借りるだけじゃ物足りなくなって、最近とうとう『X-S20』を購入しました。
――『X-S20』のどんなところが気に入っていますか?
まず、撮ることに集中できるシンプルな操作性に感動しました。フィルムカメラって、そんなに機能がない分とてもシンプルな操作性になっていることが多いですが、Xシリーズは、機能がたくさんあるのにそれを感じさせない使いやすさを実現しているように思います。それでいて、フィルムシミュレーションはどれも完成度が高く、妥協のない色表現をしてくれます。使いやすくて、色表現を信頼しているからこそ、いつもフィルムカメラで撮る時と同じように、“写真を撮る行為”に集中できるんです。また、とってもファッショナブルなデザインで、小さくて可愛いのも素敵ポイントです。わたしはカッチリした写真よりも、日常にあふれる躍動感ある写真を撮ることが多いので、常に持ち歩きたいと思える可愛さと、さっと取り出せるコンパクトさを兼ね備える『X-S20』はとってもお気に入りです。お気に入りの服やリュック、アクセサリーなんかと一緒に身につけてニヤニヤしたい、そんなカメラですね。
――ありあさんが写真を撮るうえで大切にしていることはなんですか?
日常生活を素敵だと思えるまなざしを持つこと、光を追いかけること、この2つを重要視しています。ものごとを素敵に捉えられるまなざしを持っていれば、日常生活にあるものごとはきっとなんだって、素敵にみえるはずです。そうやって素敵なものごとを見つけられれば、自ずと写真を撮りたくなる瞬間も増えるわけで。でもただ素敵なものごとを写したって面白くないなあと思い、そこで、わたしは光を探します。素敵なものごとには、絶対にどこかに光が隠れているからです。
――『Decor of Birds #1』の来場者に向けて、メッセージをお願いします。
ありあの写真といえば“青春”や“日常”“フィルムカメラ”というイメージを持たれている方も多いのではないかと思いますが、今回はこれまでと異なる“ありあ”を感じていただくために、富士フイルムのカメラを用いて“旅”の写真に挑戦しました。テーマは“まなざし”。舟を漕ぐ人々のまなざし、ヴェネチアの街に出会う赤ちゃんとそれを見守る父親のまなざし、そして、それら情景にカメラを向けるわたしのまなざし。富士フイルムのカメラを通して紡がれる新しい“ありあ”を、ぜひ皆さんの“まなざし”で感じていただきたいです。
Interview:べく
――べくさんの写真について、撮影スタイルやこだわりはありますか?
スーパーカブに乗り様々な場所を探索し、“日常”をメインに撮影しています。こだわりとしては、田舎の風景や昔ながらの街並みが好きで、歩いているとレトロなものがあったり懐かしく感じるようなものがあったり、心が穏やかになるような瞬間を写真に収めること。そして、基本的に晴れの日に撮影するようにしています。とはいえ快晴ではなく、雲の出ている晴れの日です。快晴も悪くないですが、何もないのは少し寂しく感じます。それに雲にも一つ一つ形があって面白いですし、景色全体が華やかになるような気がします。
――べくさんのX/GFXシリーズ歴を教えてください。
はじめは『X-T2』で写真を撮り続けていましたが、動画も撮りたいという気持ちが芽生え、『X-T4』を購入しました。『X-T4』は、写真と動画撮影の両方で使用しています。富士フイルムならではのコントラスト具合、色味、様々なフィルムシミュレーションがあり、表現の幅が広がります。また、手ブレ補正がしっかりしているので手持ちでも十分に撮影が出来ており、上部のダイヤルで瞬時に設定を変えられるポイントが本当に好きです。加えて、写真に関しては『GFX50S Ⅱ』をメインに撮影しています。GFXシリーズは、圧倒的な描写力があります。繊細で立体感や空気感のある写真を撮ることができ、綺麗なボケも表現できます。そして、富士フイルムのカメラは見た目もフィルムカメラのようなクラシックなデザインのため、ファッションやインテリアの一部としてもすごく素敵です。
――今回の写真展のテーマにおいて、どういった写真を考えましたか?
飾りたくなる写真と言われた際、「いつも通りの自分でいい」と考えました。私は直感的に好きなものを撮影しており、日頃からそれまでに撮った写真を振り返って、どの写真を展示するのがいいのかを考えています。そして、今回の展示は、写真からではなくどういう配置にするかから決めました。配置を考えた上で、どの組み合わせが綺麗に見えるのかを試行錯誤し、今回展示する写真を選びました。どう感じるかは人それぞれだとは思いますが、テーマの通り「飾りたい」と思っていただけたらすごく嬉しいですし、何か前向きに感じられるものがあればもっと嬉しいです。 ぜひ、お越しください。