【Xシリーズユーザーインタビュー】写真を通して私は私を好きになる。アクティブライフコンシェルジュ・羽舞咲と『X-A7』
自身の経験を基に、ライフスタイルを通じて心身の美を広める活動を行なっている羽舞咲(はぶえみ)さん。オーバーワークから体調を崩したことを機に仕事を辞め、心機一転タイに渡りヨガを学んだことで人生が大きく動き始めたといいます。ハーブヨガ講師をはじめ、美体幹ウォーキングトレーナー、モデル、SNS・WEBマーケティングコンサルタント、フィリピン・セブ島の英語留学コンシェルジュと多岐にわたる現在の仕事において、カメラは自らの想いを発信するための必須アイテム。そして、現在愛用している『X-A7』は、羽舞さんに新たな価値観をもたらしてくれたのだといいます。「人は、いつだって美しい」と語る羽舞さんが、自分のことをもっと好きになれるカメラとの付き合い方を独自の視点で語ってくださいました。
Interview:羽舞咲
--多岐にわたる活動をinstagramでも発信されていらっしゃいますが、拝見していると普段からX-A7を楽しんで使っている様子がよく伝わってきます
そうですね、今アップしている自分で撮った写真はほぼ『X-A7』で撮影したものです。Instagramって自分のセンスが出るものだから、きれいな写真を使いたいなと思って。このカメラを初めて使ったのが、昨年セブ島に行ったとき。プロのカメラマンと一緒に行動していたので毎日使い方を聞いていたんですけど、そのうち感覚で操作出来るようになってきたので、今では好んでマニュアルで撮るようになりました。いいオモチャを手に入れた子どもの気分で、飽きずにずっと遊んでいます。写真のクオリティがあまりに違うので、スマホのカメラではまったく撮らなくなりましたね。
--スマホカメラとの違いを感じたのは、具体的にどういったときでしょう?
ひとつは、セブ島の海。あの美しさって、なかなか写真では表現できないんです。SNSの投稿を見てもなんだか黄色っぽくて、あの色が伝わらないことを残念に感じていたんですけれど、X-A7で撮ると海の青さがすごく鮮やかに写し出されていて驚きました。
それと、instagramにはあまり載せていませんが、人を撮るのが好きで。「今、いい表情だな」って感じたときにシャッターを押すことが多いんですけれど、これだとパッと撮った写真でも肌や眼がきれいなんですよね。特に、眼がきれいな写真ってすごく魅力的ですし、拡大してもすごく美しい。それって、本格的なカメラとスマホカメラの違いなのかなと感じています。
--ふとした表情を逃さずきれいに撮影できるのも、高性能なAF機能を持つカメラだからこそですよね。X-A7以前にスマホ以外のカメラなどを使われたご経験は?
以前、セブで英語学校を運営していたとき、広報活動のために入門機的なカメラを購入したことがあります。ただ、当時は操作方法がわからなくてうまく使いきれていなかったし、仕事に使うだけで、旅行のとき以外に持ち歩くこともありませんでしたね。
--X-A7とは付き合い方が真逆ですね
そうですね。今は「あっ、いいな」って思えるものを見つけた瞬間に撮りたいので、ほぼ毎日持ち歩いています。それに、カメラを持ち歩いているとすごくいろんなことが目に留まるんです。たとえば夕方の斜めに射す光だったり、秋の黄色く色づいている葉っぱと空のコントラストだったり。これまで風景を撮ることは少なかったんですけど、思わず撮りたくなるものが増えました。それと、いつも持っていたくなる大きな理由のひとつは、見た目のかわいさ。持っているだけで自分のことを素敵に感じられる気がして。
--軽くてコンパクトなのに存在感のあるデザインも大きな魅力ですよね。2種類あるカラーの中からキャメルを選ばれた決め手は?
自分では最初、絶対にシルバーだと思っていたんです。だけど、信頼しているプロのカメラマンの方に聞いたら何度聞いても「キャメルがいい」って。そこまで言うなら間違いないだろうし、私の雰囲気をちゃんとわかってくれている方なので、意見を取り入れてみました。シルバーもクラシカルで素敵ですけど、今ではすっかりこの色が自分に馴染んでいます。
--これまでの自分自身のイメージとは違う、新しい自分の色が見つかったんですね
私の場合、このカメラをキッカケに写真に対するいろんな価値観も変わったところがあって。これまでは何も加工していないそのままの写真が美しいと思っていたので加工フィルターを使うことはなかったんですけれど、プロに聞くと「自分が感じた雰囲気やニュアンスをつくるとこまでが作品だ」と。その言葉の意味をX-A7を使っていくなかで理解出来たところがありました。なので、instagramを見返すと、少しずつ写真が変わってきているんです。
--変化や移り変わりを可視化してくれるのは、写真の大きな役割ですよね
本当にそうだし、写真から自分を好きなところを発見できることもあると思うんです。人ってなにをやっているときも可愛いんですよね。だけど、普段どんな顔をしているか自分では見られない。だから私は、自分で写真をたくさん撮ろうと思っていて。セルフィーだといつも同じ顔になっちゃうので、モニターを自分のほうに向けてなんとなく構図を見ながら、セルフタイマーでただ椅子に座ってお茶を飲んだりしている普段の自分を撮ってみたり。
--自分を撮ることで自分の好きなところを発見する、素敵です
この仕事をするようになって毎日感じていることなんですけれど、写真って書いて字のごとく“真を写す”ものだなあと。想いのある人が撮ったものはたとえブレていてもカッコ良かったりしますよね。そこはテクニックではなくて、撮る人・撮られる人のそのままが写し出されるものだからこそ、素敵な写真を撮りたいなら自分を磨くしかないって私自身感じています。自分を知ろうとしている人はその過程も魅力的だったりしますよね。
--心身の美しさを唱えている羽舞さんならではの視点だなと感じます。
私たちって、何気なく1年過ぎたなって感じますけど、ずいぶん変化しているんですよね。その変化を、写真を見て感じたりすると、自分のことが愛おしくなりませんか?ある時期、1年間毎月決めた日に必ずカメラマンの方に写真を撮ってもらうっていう企画をやってみたんですが、ある月、すごく傷ついて泣き腫らした翌日に撮影したことがあったんです。気分も服も真っ黒、天気も悪くて本当に最悪の状態で。ただ、それを見た友人からは「12ヶ月の中で、この写真が一番好き」って言われました。
--きっとご自身にとっては、意外な反応ですよね。
驚きましたね。だけど、それを体験したことで、そんな最悪のときでさえ人の目には魅力的に映ることもあるんだって知ったんです。その写真はinstagramにもアップしているんですけど、今見返すとすごく人間らしいなって思います。たとえば、「人生どうでもいいや」っていう心の状態ならそういう顔になっていたと思うんですけど、このときは自分に向けて「がんばれ」っていう気持ちもあったから。そういうところが見ている人にも伝わったのかなって。撮影に向けて身綺麗にするだけが美しさではなくて、どんな状態でも人はそのままの姿が美しい。今は、それを伝えていきたいっていう気持ちがありますね。
--先ほどおっしゃっていた“真を写す”というお話にもかかってきますね。
写真には、言葉では伝えきれないことを伝える力があるから。ちょっとした仕草とか目の動きにもその人の“真”が表れると思うんです。会話の中で見えた素敵な表情もそのときシャッターを切らなきゃ流れていっちゃうんですよね。今、一日一日を大事にっていうことが言われているなかで、自分を知ることが行動や気持ちに変化をもたらすということにカメラを通して気づきましたし、これからも、流れていってしまうのがもったいないと感じる時間をしっかり写真で残していきたいなって思います。
text by 野中ミサキ(NaNo.works)
photo by コハラタケル