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Review 2021.01.18

【Xシリーズレビュー】アウトドアクリエイター・YURIE〜『X-S10』で見える景色 vol.4〜

※当記事の取材・撮影は緊急事態宣言以前に行っております
※ソーシャルディスタンスを保ち、安全に十分に配慮したうえで行動・撮影を行っております

2020年11月に発売となったXシリーズ最新機種『X-S10』。より親しみやすくアップデートされた操作性、現在Xシリーズに搭載されている全てのフィルムシミュレーションが楽しめる点など、注目すべきポイントがたくさん詰まった一台です。今回は、アウトドアクリエイターとしてSNSを通じてアウトドアの魅力を発信している人気インフルエンサー・YURIEさんにインタビュー。実際にキャンプをしながら撮影したという作例を見ながら、X-S10の持つ高い描写力とアウトドアにも適した携帯性、そして長年Xシリーズを使っているからこそ気づいた進化のポイントについて語っていただきました。

Interview:YURIE

--早速ですが、YURIEさんはXユーザー歴3年ほどになるそうですね。

そうですね。もともとは、撮影で出会ったカメラマンの方がXシリーズを使っていたのがキッカケで。それまでプロの方ってでっかいカメラを使っているイメージだったんですけど、その方が使っていたのがコンパクトだったから、すごく興味が出ちゃって。それでカメラについて尋ねてみたら、「これオススメだよ!」って言われたんです。

--まずカメラのサイズ感に惹かれたというのは、アウトドア好きならではの視点ですね。

そうですね、やっぱり屋外で使うことが多いので。そのカメラマンの方も、もっと大きいカメラも持っているけど、外で歩きまわるような撮影のときは身軽でいられるXシリーズを使っているとおっしゃっていました。私自身はそれまでコンパクトデジタルカメラで撮ったりしていたんですけど、ちょうど「もっといい写真を撮りたい」って思っていたタイミングだったので、オススメしてもらった『X-T1』を買いました。そのあと『X-T2』に買い替えて使っています。

--歴代のXシリーズを使っているからこそ、今回X-S10の進化をより感じられたのでは?

『X-S10』

これまで以上にコンパクトで操作も簡単なのに本格的な写真が撮れることにビックリしましたね。富士フイルムのカメラって、こまかい設定をしなくてもすっごくキレイに撮れるからオートで撮ることが多いんですけど、X-S10はダイヤルが少ないんですよね! X-T1を使い始めたころは、正直「ダイヤルが多いな……」って思ってました。だけど、これを使いこなせたらいい写真が絶対撮れるっていう確信があったので、「よし、やるぞ!」って気合いを入れていて(笑)。逆にX-S10は、ダイヤルが少ないので、肩の力を抜いて撮ることが出来ました。操作はカンタンになったけど、Xシリーズならではのクラシックでカッコいいデザインがそのままなのも嬉しいです。

--デザインと機能性の両立は、カメラに限らずモノを選ぶうえで大切にしたいポイントですよね。

そうですね。あとは、なにを選ぶにも“持っていて心地の良いもの”がいいです。キャンプギアも大きすぎたり組み立て方が複雑だったりすると、結局あんまり使わなくなっちゃうので。デザインと機能性、それとコンパクトさ。そのトータルバランスが大事だなって思います。

--今回は、実際にキャンプをしながら作例を撮影くださったそうですね。

はい、家の近くのキャンプ場へ行ってきました。シューティングキャンプです(笑)。

X-S10 /XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ /F値:5.0 /シャッタースピード:1/75 /フィルムシミュレーション:Velvia

--日中の陽射しのあたたかさやランタンが灯る夜の静けさなど、1日の中で移り変わる自然の空気感がすごく伝わってきます。X-S10での撮影、いかがでしたか?

1日中ずっと撮ってたんですけど、夜暗くなってからでも手ブレしちゃうことが少なかったですね。それと、X-S10はフィルムシミュレーションがたくさんあって楽しいです! このハンモックの写真もクラシックネガで撮ったんですけど、すごくフィルムっぽくていいなあと思って。フィルムシミュレーションって撮ったあとに加工するフィルターとは全然違うし、フィルムみたいなエモさがあってすごく好きです。

X-S10 / XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ /F値:5.6 /シャッタースピード:1/215 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

--単なるフィルター機能とは異なるので、その場の空気感や感覚まで表現できるのかもしれませんね。

そうなのかも。この写真は石焼き芋をしているところなんですけど「美味しそうなお芋だなあ」と思いながら、なんとなく感覚的にビビッドで撮ってみようと思ってVelviaを使って撮影しました。炎も、焚火台の反射の感じとかもすごくキレイに撮れていますよね。

X-S10 / XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ /F値:4.0 /シャッタースピード:1/55 /フィルムシミュレーション:Velvia

テント周辺の風景は、クラシッククロームで撮ってみました。普段からよく使っているんですけど、カッコいい感じに撮れるしアウトドアシーンとの相性も良くて、特に気に入っているフィルムシミュレーションです。森の静かな感じがよく表れているんじゃないかなって思います。

X-S10 /XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ /F値:3.5 /シャッタースピード:1/25 /フィルムシミュレーション:クラシッククローム

--今回、キットレンズの『XC15-45mm3.5-5.6 OIS PZ』をメインに使っていただいたそうですが、使用感はいかがでしたか?

このレンズのいいところは、ズームから引きまでいろいろ撮れるところ。外だと荷物が多くなっちゃったり手間取っちゃったりするので。これ1本あればいろいろ撮れるし、軽いので、遊びに集中できるからアウトドアにもぴったりの一本だと思います。

X-S10 / XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ /F値:4.4 /シャッタースピード:1/35 /フィルムシミュレーション:クラシッククローム

X-S10 / XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ /F値:5.6 /シャッタースピード:1/150 /フィルムシミュレーション:クラシッククローム

--もう一本、普段から愛用している『XF35mmF1.4 R』でも撮影したそうですね。

はい。このレンズ、本当に楽しいですよね! 普段はお花を撮ったり、物撮りするときに使っています。今回だと、顔にランタンの灯りが当たっている写真と野いちごの写真が単焦点レンズで撮ったものです。横顔の写真は、「ここから撮って」って夫にお願いして撮ってもらいました。こういう灯りがキレイな写真って、カメラならではだなって思います。

X-S10 / XF35mmF1.4 R /F値:F6.4 /シャッタースピード:1/1600

X-S10 / XF35mmF1.4 R /F値:1.4 /シャッタースピード:1/50

このレンズを買ってから、写真を撮るのがもっと楽しくなりました。自分が撮りたいって思う写真が撮れるようになった気がします。なにを撮っても素敵に写るので、フォロワーさんから「最近の写真、好き!」って言ってもらえることも増えましたね。

--レンズによって撮る楽しみが広がるのもカメラのいいところですよね。アウトドア以外ではどんなシーンで使っていますか?

今の家に引っ越してからは、インテリアを撮ることも増えました。私、手がすっごく小さいんですけど、X-S10はコンパクトだから構えやすくて落としそうになることがなかったです。グリップが深いので片手でも持ちやすいし液晶がバリアングルだから、セルフィーもしやすいですよね。友達と旅行に行ったときなんかにもすごく活躍してくれそうだなって思います。

--お出かけや日常など様々なシーンで、持つ人のライフスタイルに寄り添ってくれそうなカメラですね。

本格的に撮ってみたいけど手軽さが欲しい人、日々の生活を記録したい人にすごくピッタリなカメラだと思います。あと、とにかくおしゃれな写真を撮りたい人。今回使ってみて、X-S10は特別な場所に出かけなくても道に咲いている花とかを撮りたくなるカメラだなって感じました。
もちろんキャンプに持って行くのもすごく面白いのでオススメです。自然の中にいるとどんどん景色が変わるから、カメラさえあれば1日中、一年中楽しめると思います!

Profile

YURIE

1988年群馬生まれ。
キャンプや旅、アウトドアを楽しみながら、その魅力を「ソトアソビ」というライフスタイルとして発信。グランピング施設のスタイリングや執筆のほか、ファッションや雑貨の商品企画・アウトドアアイテムのプロデュースも手がける。インスタグラム(@yuriexx67)のフォロワー数は約8万人。愛車のVAN(サンシー号)で日本各地を旅するのが好き。著書に『THE GLAMPING STYLE 〜YURIEの週末ソトアソビ〜』(KADOKAWA)がある。
公式サイト:www.yuriexx67.com

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text by 野中ミサキ(NaNo.works)

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