富士フイルムXシリーズとそぞろ歩き〜フィルムシミュレーション『クラシッククローム』と飯田橋・神楽坂へ〜
フィルム時代から90年に渡って色彩表現を追求・研究してきた富士フイルムならではの、20種類のフィルムシミュレーション。今回はその中でも、硬めの階調と彩度の低さが特徴で、海外やヨーロッパ調の風合いの仕上がりになるクラシッククロームで写真を撮りながら、飯田橋から神楽坂まで、そぞろ歩きしてきました。
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出発地点は、東京メトロ飯田橋駅B4a出口付近。神楽坂エリアを代表する大通り“神楽坂”の一本隣にある軽子坂を上るところから始めました。
気持ち良い秋晴れの日。オフィスビルに写る青空に目を細めていると、脇にかくれんぼ横丁という一角を発見。小料理屋さんが密集しており、夕方には異なる景色が見られそうな場所です。
通り抜けると、軽子坂と神楽坂を繋ぐ神楽坂仲通りに。大きな“カラオケ”の文字に圧倒されつつ、撮るのに面白い看板などを探します。
かの有名な“神楽坂”に辿り着きましたが、今回は楽しそうな小道を攻略したかったので、そのまま道路を横切ります。
小栗通りにある銭湯熱湯湯あたりで右折すると、芸者小道に。その名が表しているように、芸者さんたちがよく通っていた小路として知られており、短い階段道ながら雰囲気は抜群。ふと見上げた空にノスタルジーを感じます。
この時期、紫や橙の草花に目がいきがち。この日の芸者小道は、金木犀の香りに包まれていました。
再び大通り(神楽坂)を横切り、江戸中期から明治初期まで本多家の邸地だったという本多横丁へ。気になる小道に入ったら行き止まりでしたが、その名は見返り横丁とのこと。名前の付け方が、なんだか粋です。
目指すは神楽坂駅方面。本多横丁の突き当たりを左折してしばらくすると、“神楽坂”に通じる素敵な脇道をまたしても発見。石畳に抹茶色の壁が映える、“和”な空間が広がっていました。
木漏れ日が美しい通りで、F値を絞ったらウニウニ(※正式名称:光芒)も撮れました。
その後も神楽坂を軸に左右の道を攻略していきましたが、ピンとくる通りには出会えなかったので割愛。ということで、いきなりですが、神楽坂駅からすぐの赤城神社そば、赤城坂です。
坂途中の分岐点近くで、外で待っているお客さんもいる、可愛らしい小屋を発見。その美味しそうな香りに誘われ、ドーナツもりでおやつを購入することにしました。
大ぶりなドーナツはカラフルな見た目も可愛く、種類豊富。胃袋は一つなので、どれにしようかと悩みます。
ウィンドウの中で繰り広げられていた、小さなお茶会にキュン。クラシッククロームで撮ったら、ヴィンテージ感が加わった気がします。
神楽坂駅近くまで歩いたところで、購入したオリジナルグレーズをパクリ。予想以上にふわり軽い食べ心地で、次回はもっとたくさん買いたいなと思ったのでした。
model ハンナ
photo by Mio Tangstad
text by 編集部Y