富士フイルムXシリーズとそぞろ歩き〜フィルムシミュレーション『ASTIA/ソフト』と世田谷線沿いへ〜
フィルム時代から90年に渡って色彩表現を追求・研究してきた富士フイルムならではの、20種類のフィルムシミュレーション。軟らかい階調ながら意外と彩度の高いASTIA/ソフトで写真を撮りながら、世田谷線の山下駅から松陰神社前駅まで、そぞろ歩きしてきました。
(+画像を選択すると大きく見ることができます)
・
・
・
今回は、猫好きとしては外せない豪徳寺(通称:猫寺)へ行きたかったのもあり、山下駅から出発。小田急線豪徳寺駅とは目と鼻の先でした。
小ぶりな駅の近くには、たいてい可愛らしい踏切があります。人の通らないタイミングを見計らってスナップ撮影! 実はASTIA/ソフトは、ファッション・ポートレート撮影での使用を想定して設計されたリバーサルフィルム『フジクローム・アスティア』がベース。肌はソフトに、色は鮮やかに写るので、案外使いやすいフィルムシミュレーションだと思います。
豪徳寺駅前から続く商店街(Google Mapsでは“瀬田貫井線”と書いてありますが、電車は通っていません)を歩くと、幅の広い踏切に出ます。
そのまま線路沿いに進むと、和菓子屋さん『まほろ堂 蒼月』が佇んでいるのが見えました。入り口の招き猫に誘われて、ぶらり入店。
愛らしい一口サイズの和菓子たちが揃っていて目移りしましたが、定番の『まねきねこどらやき』をお土産として買うことに。春夏秋冬を感じられる季節限定ものもあるので、定期的に覗いてみたいな〜と思いつつ、お店を後にします。
線路沿いの突き当たりは、城山通り。すぐそばに宮の坂駅がありました。世田谷線らしいのどかな雰囲気の中、江ノ電601号が存在感を放っています。この電車は、現在の東急新玉川線・世田谷線で走った後に江ノ電として活躍し、廃車のタイミングで世田谷の地に戻ってきたそう。
宮の坂駅を通り過ぎ、城山通りを進みます。
住宅地の隙間を抜けたら、お待ちかねの豪徳寺に!
さすが招き猫の発祥地。招き猫を奉納できる招福殿は圧巻です。一つひとつ異なるお顔で、ついじっくりと見入ってしまいます。
この日はなんと本物の猫にも会えました! 時折姿を現すらしい外猫のたまちゃんは穏やかな性格で、少し恥ずかしがり屋さんのよう。きゅっと瞑った目元が愛らしかったです。
豪徳寺参道の松並木を抜けて振り返ると、立派な入り口が。次回来る時はこちら側から訪れようと思います。
烏山川緑道沿いを散策してから、上町駅方面へ。
線路沿いの道がなかったので、交通量が多く様々なお店があって賑やかな世田谷通りに一旦出ます。
都内唯一の大名領の代官屋敷が近くにあるそうで、“世田谷代官お膝元”と書かれた街路灯が一定間隔で設置されていました。
ちょうど踏切が降りていたので、電車がやってくるタイミングを見測りつつ、早めにシャッターを押します。この日は、虹色の『SDGsトレイン』によく遭遇しました。
さて、世田谷駅にやってきましたが……。
通り過ぎます!
駅から伸びる細く短い小道は、路面線ならではの味わい。車両も間近で観察できます。
道幅は広くなりましたが、そのまま線路沿いを歩いて松陰神社前駅方面へ。
最後に、個性豊かな飲食店が軒を連ねる松陰神社通りをぶらり。この時の空のグラデーションが美しかったです。
地元民に人気のKANNON COFFEEにも立ち寄ってみました。
日が落ちてきたので、今回のそぞろ歩きはこれにて終了。ほうじ茶の香りと黒蜜の優しい甘みが絶妙なバランスの『ほうじ茶黒蜜ラテ』、絶品でした!
model dec6ko
photo by Mio Tangstad
text by 編集部Y