富士フイルムXシリーズとそぞろ歩き〜フィルムシミュレーション『ACROS』と渋谷へ〜
フィルム時代から90年に渡って色彩表現を追求・研究してきた富士フイルムならではの、20種類のフィルムシミュレーション。今回は、“美しいモノクロ”を目指して設計された『ACROS』で写真を撮りながら、渋谷をそぞろ歩きしてきました。
(+画像を選択すると大きく見ることができます)
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「渋谷を『ACROS』で切り取ったらめちゃくちゃカッコよいのでは!?」という期待を胸に降り立ったので、定番スポットを攻めていきます。もちろん集合場所は、ハチ公。早朝だったので、観光客の行列ができる前に、のびのびとしたハチ公の姿を撮ることができました。
スクランブル交差点も、まだ人まばら。青信号のタイミングで、交差点からの景色も収めます。
センター街へ。平日なので、通勤に向かう人たちが目立ちます。
そぞろ歩き初の『X-S20』だったので、道すがら、バリアングル式液晶モニターを活用して鏡面のオブジェで自撮りをしてみたり、暗い路地裏で内蔵フラッシュを使ってスナップ撮影をしてみたり。この機種ならではの使い方も楽しみます。
センター街と並行して通る井の頭通りをまっすぐ進み、小さな交差点の先にある脇道へ入ります。
カメラを手に歩いて気づく、ステッカーやグラフィティの多さと言ったら! これらの文化が渋谷らしさに繋がっていると思うのでした。
階段を上がって、無国籍通りへ。
この日は、5月中旬にして27度という夏日。汗がじんわりと滲んできます。
そこで目に飛び込んできたのは、“COFFEE”の文字! 小休止することにしました。
訪れたのは、2023年3月にオープンした『Good good not bad』。コーヒーや焼き菓子の香ばしい香りに、耳触りの良いヒップホップ/R&BのBGM、誰でもふらりと立ち寄れるような風通しの良い雰囲気で、自然と会話も広がっていきます。「塩キャラメルラテ」は甘さとほろ苦さのバランスが絶妙で、リピート確定!
楽しいコーヒーブレイクの余韻に浸りながら、渋谷文化を牽引し続ける『PARCO』を横目にオルガン坂を進み、公園通りの交差点を渡ります。
ちょうど見頃のバラを発見。実は『ACROS』には、通常モードの他に Ye(黄色)、R(赤)、G(緑) のフィルターを選んでコントラストを調整することができます。+Yeフィルターは青から紫系が濃くなり、+Rフィルターは青から緑系が深くなります。+Gフィルターは赤系、肌色系が深くなるので人物撮影などに適しています。
赤いバラを撮り比べてみるとこんな感じ。ニュアンスに変化をつけたい時にオススメですよ。
公園通り沿いで右折し、路地裏をくねくねと曲がってコルネット通りへ。クジラのウォールアートが目を引きます。
ファイヤー通りと神宮通りの交差点を渡り、高架下へ。
ここは知る人ぞ知る(?)、ステッカーの宝庫。内蔵フラッシュのお陰で、ストリート感溢れる1枚が撮れました。
305号線沿いの交差点を右折し、観光客の定番撮影スポットでもある宮下第2歩道橋を登ってみます。
シャッタースピードを変えて、車が往来する様子に躍動感をプラス。
それにしても、『ACROS』は陰影が綺麗! 快晴日に木々の下で撮影すると、風が吹くたびに異なる印象の写真が撮れます。
再び305号線へ戻り、宮下公園の交差点を右へ。
信号待ちの際に撮った写真を見返しつつ、神宮通りを歩きます。
11時頃でも、まだ人は少ない印象。渋谷を撮影するなら、午前中がオススメです。
あと少しでスクランブル交差点に差し掛かるところを、左折。小さなトンネルを抜けると、のんべい横丁に出ました。
そこを抜けるともう渋谷駅なので、今回はこれにて終了。渋谷は撮りどころがギュッと凝縮していて、街撮りにぴったりでした。
model 和田慶史朗
photo by Mio Tangstad
text by 編集部Y