富士フイルムXシリーズとそぞろ歩き〜フィルムシミュレーション『REALA ACE』と高幡不動尊へ〜
フィルム時代から90年に渡って色彩表現を追求・研究してきた富士フイルムならではの、20種類のフィルムシミュレーション。今回は、忠実な色再現と立体的なメリハリのある階調表現が特徴の『REALA ACE』で写真を撮りながら、高幡不動尊をそぞろ歩きしてきました。
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今回行くことにしたのは、『あじさい祭り』で有名な高幡不動尊。新宿駅からは急行で35分ほどと、意外とアクセスは良好。出口すぐに参道もあり、お参りしに行きやすい環境が整っています。
参道を抜けると、仁王門がどっしりと構えていました。
仁王門をくぐり抜けた先にある不動堂の他にも、五重塔や奥殿(寺宝展)、大日堂(鳴り龍)など、参拝どころが盛りだくさん。寺内に佇んでいるだけで、なんだか有難いエネルギーを得られそうです。
ところで、ここまでの写真。「なぜあえてこの画角で建物を撮るのか」と不思議に思った方もいることでしょう。
……なぜなら、今回はレンズ交換式ではないコンパクトデジタルカメラ『X100VI』を相棒にしたからです!
レンズが23mmF2と薄く、とってもコンパクト。感動的な軽さに、思わず足どりも軽やかになります。
チルト式フラット液晶モニターも搭載されていて便利。なんと45°まで角度を変えられますよ!
今回は単焦点レンズということで、足、体、カメラを動かしながら画角や構図を決めていきます。
設定したフィルムシミュレーション『REALA ACE』は、スタンダードの『PROVIA』と比べると色味の繊細な違いが感じられます。個々により色の見え方は違うと思いますが、私にとって、この紫陽花はピンクよりも紫に近い色味でした。“目で見たままに近い忠実再現”という謳い文句が腑に落ちます。
さて、紫陽花を愛でながら山内八十八ヶ所に挑戦することにしました。これは、山の中にある弘法大師像を順に拝みながらハイキングを楽しめる、有酸素運動ができてマイナスイオンも浴びられてご利益もある、一石三鳥のようなコースです。しかも、『あじさい祭り』期間中は拝路沿いにクイズも出題されていて、ちょっとした頭の体操もできます。
弘法大師像。みんなお揃いの赤ニット帽が目印です。
1番から10番ぐらいまでは近距離で設置されていましたが、徐々に間隔が空いていきます。
登りが続くと、ちょっぴりきつい。今回は軽量な『X100VI』で本当に良かったです。
あと2割で達成するところで休憩。しばし森林浴を楽しみます。
この後はあっという間。82番あたりから下り道が続き、下山したところで大師堂に出ました。そのそばに、88番目の弘法大師像を発見。
最後のクイズも出題されています。ここまで45分ほどで、良い運動になりました。
小腹が空いてきたので、『あじさい祭り』期間限定で開催される『薄茶接待』に参加することに。
茶室のある知足庵は趣ある雰囲気。池には立派な鯉も泳いでいます。
通常は一般公開されない部屋も『あじさい祭り』期間中は見学できます。“にじり口”のある本格的な茶室に、今年初めに注目を集めたドラマ『SHOGUN 将軍』の世界を思い出しました。
内臓フラッシュを炊いて撮ると、何だか味わい深い一枚に。
『薄茶接待』では、先生のお話を聞きながら、心のこもったお抹茶とお茶菓子をいただくことができます。
この白いお茶碗は、信楽焼。参加者一人ひとりのお茶碗や、部屋にかけられた掛け軸についてなど、興味深い話が繰り広げられていきます。
舌鼓を打った後は、特別開放中の裏庭へ。“にじり口”のある茶室の外観や、白砂利の美しいお庭など、風情ある景色に心が洗われます。
高幡不動尊内を堪能できたので、今日はここまで。帰りは、ユニークな円錐形の『かしわばあじさい』が見送ってくれました。
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photo by Mio Tangstad
text by 編集部Y