富士フイルムXシリーズとそぞろ歩き~わたなべみき×フィルムシミュレーション『クラシッククローム』×福岡・赤坂~
フィルム時代から90年以上に亘って色彩表現を追求・研究してきた富士フイルムならではの、20種類のフィルムシミュレーション。
今回Xシリーズと一緒にそぞろ歩きをしていただいたのは、WEBデザイナー兼フォトグラファーとして活躍中のわたなべみきさん(@dnmk98)。移住して10年、すっかり馴染みの場所となったという福岡・赤坂エリアを『クラシッククローム』でそぞろ歩きしてもらいました。光の階調や影のディテールを丁寧にすくい上げるわたなべさんの視点を通し、春へと向かう福岡の空気感をたどります。
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福岡に移住してきて、ちょうど10年目。
すっかり街の空気にも馴染み、大好きな場所になりました。
今日はそんなお気に入りの街を、大好きなカメラをぶらさげて、ふらふらと歩いてみます。
そぞろ歩きのお供は『GFX50SⅡ』と『GF80mmF1.7 R WR』。
娘が生まれてからはスナップだけを撮りに出かけることが少なくなっていたので、久しぶりのこの感じにどきどきわくわくしています。風はまだ少し冷たいけれど、青空が広がるいいお天気で嬉しい。
コンパクトシティで、平坦な道が多いところが福岡の魅力のひとつ。
わりとどこへでも、徒歩・自転車(あるいはバス)で行けてしまうので、そぞろ歩きにぴったりな街だと思います。
今回歩いた赤坂のけやき通りから大濠公園エリアは、街並みがきれいに整えられていて、歩いているだけでも気持ちがいい場所。ちょうど春の芽吹きのタイミングで鮮やかな花がちらほら咲き始めていて、思わず足取りも軽くなります。
ジャノメエリカの薄ピンクがかわいい。
私はX/GFXシリーズを手にしたときから、フィルムシミュレーションはずっとクラシッククローム一筋。
彩度を少し抑えた落ち着いた色とやわらかなコントラストが特徴で、日常の風景をどこかドキュメンタリーのような空気感で写してくれます。派手さはないけれど、光や影、空気の質感を丁寧に残してくれるところがとても好き。街の表情を自然体のまま切り取れるフィルムシミュレーションだと思います。
どのフィルムシミュレーションも、若干マットな質感と自然でありながらも表現を底上げしてくれる安心感があって、私はそこが富士フイルムらしさなのかなと感じています。
もともとフィルムメインで撮影していたこともあり、フィルムのような質感を感じながら、ファインダーを覗いた時点で仕上がりのイメージが見える。そんな “いいとこ取り” なところが、嬉しくて憎いところでもあります(笑)。
ふと空を見上げると、飛行機が!
青空にまっすぐ伸びる飛行機雲が気持ちいい。
X/GFXシリーズは、「いい写真を撮るぞ!」と意気込んで撮るのではなく、撮っている “いまこの瞬間” そのものをうんと楽しくしてくれるカメラだと思います。
けやき通りを抜け、護国神社へ。
大きな鳥居をくぐり、長く続く参道を進んでいくと、街の中心とは思えないほど静かな空気が広がります。木々に包まれた境内は光と影の表情が美しく、気持ちが落ち着く場所。
参道を進んでいると、空気が澄んでいくような感覚があります。この落ち着いた雰囲気は、クラシッククロームの風合いともとても相性がいい気がします。
大濠公園の中へ。
残念ながらこの日は休館日でしたが、福岡市美術館の美しい外壁を一枚。
クラシッククロームを使うときは、光の階調を少しやわらかく整える設定が好みです。
私はハイライトをぐっと下げ、シャドウを少しだけ上げるセッティングにすることが多く、そうすることで光の強い部分の白飛びを抑えつつ、影のディテールも自然に残すことができます。街の質感や空気感を、落ち着いたトーンで表現できる印象です。
撮影をしながら、人間観察。
わんこを連れてお散歩する人。
ランニングに勤しむ人。
ベンチに座って本を読む人。
楽しそうに観光している人。
大濠公園では、いろんな人が思い思いの時間を過ごしています。
この景色と空気がとても好き。
見守っているよ〜と言わんばかりに、福岡タワーがちょこんと顔を出しているのも、なんだか愛おしいです。
ホワイトバランスは、ほんの少しグリーン側に寄せるのがお気に入り。
クラシッククローム特有の、柔らかくも渋みのある色調がより引き立ち、建物の色や草花、空のニュアンスまで、どこかフィルムライクな雰囲気にまとまります。
アヒルボートの上で、カモメたちが一休み中。
私もカフェでひと休み。
アップルパイ、写真を撮る間もなく平らげてしまいました(笑)。
カメラを持って街を歩いていると、普段は見過ごしてしまう小さな景色にふと足が止まります。
光の当たり方や雲が流れていく様子、花の色、人の気配。
そんな日常の一瞬をすくい上げる時間が、なんだかとても愛おしい。
福岡の街には、まだまだ好きな場所がたくさんあります。
次はどこを歩こうか。
今回使用したフィルムシミュレーション


































