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Tips 2019.06.28 update

かき氷を美味しそうに撮るコツとは?〜三軒茶屋かき氷専門店『和kitchen かんな』〜

【フードフォトテクニックvol.8〜三軒茶屋かき氷専門店・和kitchenかんな〜】
X-T30」で“料理写真を美味しそうに切り取る”撮り方テクニックを、都内の気になる素敵なお店の情報とともに紹介する連載企画『フードフォトテクニック』。スマホのカメラにも応用できる、構図のポイントや上手に撮るためのちょっとしたコツもご紹介します。今回は、おしゃれエリア・三軒茶屋にあるかき氷専門店「和kitchen かんな」さんにお邪魔しました。

今回訪れたのは三軒茶屋かき氷専門店〜和kitchenかんな〜

おしゃれショップが点在する三軒茶屋エリアで行列の絶えない有名店として知られる「和kitchen かんな」。現在の場所に移転オープンを果たしたのが2012年。大きな公園のそばに位置することもあり、連日幅広い年齢層のお客さんで賑わっています。暑い季節だと、なんと開店1時間前から列が出来ていることも。わざわざ並んででも食べたい逸品。それが、貴重な天然氷をオリジナルシロップでいただく特製かき氷です。

X-T3(camera)/ XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS(lens)/ F値:4.5 / シャッタースピード:1/400 / PROVIA(フィルムシミュレーション)

X-T3(camera)/ XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS(lens)/ F値:3.2 / シャッタースピード:1/60 / PROVIA(フィルムシミュレーション)

かんなのかき氷は、ボリュームたっぷり。ふわふわやさしい口溶けの氷は、国内に6軒目しかない天然の氷の貯蔵庫・氷室(ひむろ)の中でも特に人気の高い「松月氷室」のもの(要+250円)。浅草の老舗道具店・高橋総本店のかき氷機で丁寧に削られます。シロップはすべて、お店オリジナルの手仕込み。食べているうちに飽きがこないよう、中間層・下層にも味の変化を持てるように工夫されているそう。これまでに考案したフレーバーは、のべ数百種類。手間暇かけて丁寧に作られる一杯には、自然の恵とこだわりが詰まっています。

X-T3(camera)/ XF35mmF1.4 R(lens)/ F値:2.2 / シャッタースピード:1/500 / PROVIA(フィルムシミュレーション)

X-T3(camera)/ XF35mmF1.4 R(lens)/ F値:1.8 / シャッタースピード:1/4000 / PROVIA(フィルムシミュレーション)

大きな窓がからたっぷりの光が差し込む開放的な店内は、大正ロマンや明治のレトロな趣がコンセプト。昔ながらのかき氷機やアンティークの仕切り戸など、懐かしさを感じられるエッセンスが散りばめられています。平常時で30名、週末には40名ほどの客席が用意されるのだそう。

X-T3(camera)/ XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS(lens)/ F値:3.6 / シャッタースピード:1/250 / PROVIA(フィルムシミュレーション)

X-T3(camera)/ XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS(lens)/ F値:3.6 / シャッタースピード:1/250 / PROVIA(フィルムシミュレーション)

鮮やかなかき氷を素早く素敵に切り取るテクニック

お品書きは、定番&シーズナルメニューを合わせて20品ほど。人気の「濃厚紫いも牛乳」や「いちごヨーグルト」、“今日の気まぐれシロップ”として「キャラメル苺カスタード」や「沖縄パッションチーズレモン」など、見ているだけでウキウキしてしまうようなネーミングに思わず目移りしてしまいます。

まずは、夏季限定メニュー「常夏ココナッツ」をオーダー。軽い口当たりの氷に絡むココナッツマスカルポーネとマンゴーシロップ、キウイの酸味が夏らしさたっぷりの一品。こっくりとしたココナッツの風味とキウイのシャリシャリ感、ジューシーなピューレが口の中で溶け合う、この季節ならではの心踊る味わいです。

X-T3(camera)/ XF35mmF1.4 R(lens)/ F値:2.2 / シャッタースピード:1/1000 / PROVIA(フィルムシミュレーション)

目にも美しいかき氷をきれいに撮るために注意したいのが、ホワイトバランスと露出の設定。よくありがちなのが、ホワイトバランスの設定が合っておらず、室内の光が氷に映ってしまっているもの(失敗例左)や、露出を上げすぎて全体的が白飛びしてしまっているもの(失敗例右)。どちらもかき氷の魅力が半減してしまっています。

失敗例(左:ホワイトバランスの失敗 / 右:露出の失敗)※スマートフォンで撮影

Xシリーズは、ホワイトバランス設定をカメラにお任せしたオートホワイトバランスの精度が高いので、基本的には“オートモード”で綺麗に撮影することができますが、今回はかき氷の清涼感を引き立てるため、お昼の自然光の状況下で赤味や黄色味をより抑える“晴れモード”に設定。爽やかな「常夏ココナッツ」を写し取りました。もちろん、溶けないうちに素早く撮影するのもかき氷を美味しそうに撮るための大切なポイント。あらかじめ撮影する場所を見定めてホワイトバランスを設定しておくのがおすすめです。露出は白い氷やクリームが白とびしないよう、ファインダーor画面を見ながら露出補正ダイヤルを回して調整しましょう。

X-T3(camera)/ XF35mmF1.4 R(lens)/ F値:2.2 / シャッタースピード:1/1000 / PROVIA(フィルムシミュレーション)

ふわふわの氷に、濃厚なマスカルポーネとちょっぴりビターなコーヒーシロップが溶け合う「ティラミス」も絶品! 甘味というよりはドルチェといった表現がぴったりの、優雅な味わいです。ずっしり甘いものはちょっと苦手……という方でも楽しめる、満足感たっぷりの一皿。老若男女を虜にする、魅惑の美味しさです。

X-T3(camera)/ XF35mmF1.4 R(lens)/ F値:2.0 / シャッタースピード:1/1000 / PROVIA(フィルムシミュレーション)

露出やホワイトバランスと同じく、かき氷の美味しさを切り取るために意識したいのが構図選び。例えば、マスカルポーネがたっぷり乗ったトップの部分をズームアップすることで、とろけるような口溶けを想像させます。また、スプーンでひとすくいすれば、絵に立体感が生まれ、よりシズル感の伝わる写真に仕上がりました。

X-T3(camera)/ XF35mmF1.4 R(lens)/ F値:2.0 / シャッタースピード:1/1000 / PROVIA(フィルムシミュレーション)

X-T3(camera)/ XF35mmF1.4 R(lens)/ F値:2.8 / シャッタースピード:1/400 / PROVIA(フィルムシミュレーション)

甘酸っぱい果実感たっぷりのいちごシロップに、深い甘みと渋みが活かされた絶妙な抹茶の風味を味わえる「若葉」も人気のフレーバー。それぞれ交互に食べるのはもちろん、少しずつ混ぜて食べることで新しい風味が生まれ、一皿で三度の美味しさを楽しめます。シンプルだからこそ、素材へのこだわりを存分に感じられる贅沢な逸品です。

X-T3(camera)/ XF35mmF1.4 R(lens)/ F値:2.8 / シャッタースピード:1/1000 / ASTIA⇄Velvia(フィルムシミュレーション)

美しい色味を活かすなら、彩度が中〜高度のフィルムシミュレーションで撮影するのがベター。鮮やかさや美味しさを伝えやすくなります。雰囲気を活かした柔らかな表現ならASTIA、ソースの色味やみずみずしさを伝えるならVelviaに設定するのがおすすめ。また、時間勝負のかき氷のように素早い撮影が求められるシーンには、1ショットで3パターンのフィルムシミュレーションが反映・保存される「フィルムシミュレーション ブラケティング」がとても便利です。

X-T3(camera)/ XF35mmF1.4 R(lens)/ F値:2.8 / シャッタースピード:1/250 /ASTIA⇄Velvia(フィルムシミュレーション)

今回は、目にも涼しい「和kitchenかんな」のかき氷を「X-T30」で切り取ってみました。「夏だけではなく、季節の移ろいを感じてもらえるようなかき氷を通年味わってほしい」とマネージャーの石井さん。かき氷をすくいながら過ごす風流なひと時が、うだる身体を潤してくれますよ。

【今回登場したテクニック】
・かき氷撮影は時間勝負。設定の調整や構図決めはあらかじめ済ませ素早く撮影
・座っている場所の光に合わせ、ホワイトバランスを調整
・フィルムシミュレーションは中〜高彩度のPROVIA・ASTIA・Velviaがおすすめ
・フィルムシミュレーションブラケティングを使うと一度に3種類を素早く撮れる

Spot Information

和kitchen かんな

住所:東京都世田谷区下馬2-43-11 COMS SHIMOUMA 2F
電話番号:03-6453-2737
HP:https://kanna-kakigori.jp/

今回登場したカメラ

FUJIFILM X-T30

「フードフォトテクニック」の記事はこちら

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text by 野中ミサキ(NaNo.works)
photo by 大石隼土

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