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Review 2022.10.03

【写真プリント体験】モデル・武居詩織 “忘れたくない一瞬”を特別な一枚に昇華する

モデルとして活動しながら、ラジオパーソナリティやイベントリポーターなど多岐にわたり活動する
武居詩織(@shioritakesue)さん。『X-E3』を用い、IRODORIでもコラム連載企画を手がけるなど、2018年からはフォトグラファーとしてもセンスを発揮しています。

今回、武居さんには富士フイルムのプリント製品の公式オンラインストア『FUJIFILM Prints & Gifts』で、お気に入りの写真を使った『WALL DECOR』を作成していただきました。プリントに選んだ写真にまつわるエピソードとともに、武居さんが考える“撮る”という行為の魅力について、お話を伺いました。

プロではないからこそ自分なりの撮り方で写真を楽しむ

――2018年のインタビューでも色々とお話を伺いましたが、改めて、武居さんがカメラに興味を持ったきっかけはなんだったんですか?

遡れば、小さい頃から親のデジカメを借りて、日常的に写真を撮っていました。大人になっても仕事柄、写真は身近な存在で。展覧会に行って写真を鑑賞したりすることも好きだったんです。そのせいか、スマートフォンを使って何かを撮影しても、どこか物足りなさを感じることは多かったんですよね。「カメラ、欲しいな」はずっと心の片隅にありました。

――そこで購入したのがX-E3だった経緯は?

せっかくなら良いカメラが欲しいけれど、重すぎたり大きすぎたりしたら嫌だなと思って、複数のメーカーから比較・検討していたんですよね。中でもXシリーズの写真の質感が好きだからこそX-E3は候補の上位に挙がっていました。フィルムシミュレーション機能の質感も自分の好みにマッチしていて、周囲のフォトグラファーからも「これが使いやすい」と勧められていたので決めた、という流れです。実は、IRODORIの連載は購入した直後に決まったんですよ! 最初は何を撮ればいいかわかりませんでした。

――コラムに掲載されている写真は、武居さん独自の視点があって素敵ですよね。どうやってカメラの撮り方を覚えたんですか?

もう、試行錯誤ですよ。カメラマンの友達に聞いても、みんな口を揃えて「とりあえず撮ればいい!」って(笑)。プロではないからこそ自分なりの撮り方でやればいいのかな、って解釈し、好きに撮っています。

――カメラの設定調整や写真の編集で意識されていることはありますか?

以前はフィルムシミュレーションを変えて、さらにその都度ホワイトバランスを細かく調整していました。カメラに限らず、Instagramにスマートフォンで撮影した写真をアップする時も、結構加工してアップしていました。

でも、徐々にシンプルな設定になったかもしれません。コロナ禍を経て、だんだん“自然の色味を生かす方が美しい”という考え方にシフトしてきたんです。被写体がもつ本来の美しさをそのまま描写したい。そういう意味で、今回使ってみた『X-E4』はちょうど考え方のシフトチェンジが起きている時に出会えたカメラなので、使っていて楽しかったです。

――X-E3ユーザーである武居さんから見て、X-E4の魅力は?

自分が普段から使っているレンズをX-E4でも使っているんです。ボディが違うだけで、こんなに描写力や質感が違うのか、とびっくりしました。撮影した時の空気感が伝わる写真になっている気がする。個人的にはX-E3を撮るときに時折感じるパキッと感がX-E4では柔らかくなったような印象です。

あと、液晶モニターを動かせるのもいいですね。ご飯は上から、道の花や木はしゃがんで、空を撮るときは背のびして……と、結構見上げたりしゃがんだりと、撮影するとき忙しいんです(笑)。でも液晶モニターの角度を調整できると無理な姿勢をすることなく撮影できる。ベランダから外を見ていて「空が綺麗なのに建物が邪魔だなあ」という時にもアングルを変えればうまく隠せるし、助かっています。

 

写真が綺麗に額装される感慨深さと特別感

――今回は武居さんのお気に入りの写真を一枚チョイスしていただき、WALL DECORを作成いただきましたが、まずはこの写真を選んだ理由についてお聞きできればと思います。この写真を撮影したのはどこの海ですか?

昨年末に訪れた、神奈川の葉山です。カメラを持って葉山に行くことが多くて。普段は正直、葉山の海に惹かれることはあまりないんです。でもこの時は夕暮れ時で、すごく美しく感じたんですよね。波の感じと砂浜、すべてが調和していました。波が引く瞬間を切り取りたくて、気づいたらいっぱい写真を撮っていました。

その後も何回か行ったのですが、やっぱりその時の海が一番綺麗でした。「シャッターチャンスはあの瞬間しかなかったんだ!」と、改めて気づきましたね。“一瞬を切り取る”ということは私が写真にもっとも求めること。それが具現化できた一枚だったので、この写真を選びました。部屋に飾るんだったらこういうのがいいな、って。

――フォトカレンダーやフォトブックなどプリント商品は他にもありますが、WALL DECORを選んだ理由は?

今までにない特別感に惹かれました。自分の撮影したものを特別な一枚に昇華できるし、ずっと飾っておける。貴重な体験ですよね。ちょうどいま自宅の壁に飾りたいスペースがあったので、バランスをみて、WALL DECOR ギャラリータイプのA4サイズに決めました。

周りの淵のテープの色も自分で選んだのですが、ただ真っ白なパネルよりも、黒がちょっと見えた方が可愛いかなと思って。白と黒のシンプルな色を選んでいます。自分でプリントや印刷したものを額に飾るのとはやっぱり仕上がりが違いますね。

そもそもこのサイズで写真をプリントすること自体が初めてなので、実際に自分の写真が綺麗にパネル加工されることに、感慨深さと特別感があります。そのままパッと飾れるし、一枚で様になるのが嬉しいです。

――普段、写真をプリントして家に飾ることは?

プリントすることはたまにあるのですが、数える程度。印象的な写真が撮れたらプリントするのですが、自分が納得できる写真を撮れることってそうそう無いんです。だから、本当に気に入った写真だけを、ラフな感じで壁に貼り付けてみる程度でした。

実は、カメラも「自分が撮っていいのだろうか」という恐れ多さを抱きながら始めたので、写真を飾ることに対しても「まだ飾るほどでもないよな」と消極的だったんです。今回の機会を通し、飾ることの楽しさに気づけました。

忘れたくないひとコマをもっと残したい

――いま、武居さんが「カメラで残したい」と感じるのは、どういう瞬間ですか?

「撮りたい」って咄嗟に思う瞬間って、少なからず自分の心が動いている時だと思うんです。でも、あまりに刹那的だからこそ、その瞬間って記録しなければすぐに忘れちゃう。咄嗟に「好き!」と思った時にシャッターを切れば、いつでもその瞬間を振り返られますよね。そういう「思い出じゃないけれど、忘れたくないひとコマ」を残したいから、カメラを持ち歩いているんだと思います。人生における新たな視点を与えてくれる存在です。

――その中でも空や植物など、自然に惹かれる理由はなんでしょうか?

地元が田舎だからですかね。幼少期から空を見上げがちなタイプだったので(笑)。そういう“一瞬しか現れないもの”が好きなんです。

――スマートフォンでも写真を手軽に撮影できるなか、あえてカメラで撮るという行為の意義を武居さんはどう捉えていらっしゃいますか?

カメラって、何気ない日常風景がすごく綺麗に撮れるじゃないですか。ただ歩いているだけでも「ここのマンホール、面白いな」と視点が変わる。それをスマートフォンで撮ると、なぜか自分が感じた“面白さ”がなかなか表現できない、ということに魅力を感じます。

もちろんスマートフォンの良さはあるんです。デフォルトの画角が広いので、引きで撮るときはスマートフォンが便利。パッと取り出して直感的に撮れることも良いところですよね。その一方でカメラはフォーカスしたいもの、自分なりの視点を表現したいものがある時に使います。

――先ほど「コロナ禍を経て、だんだん考え方がシフトした」とおっしゃっていましたが、外で自由に写真を撮る機会が失われたコロナ禍を経て、カメラとの向き合い方はどう変化しましたか?

お出かけができないぶん、家のベランダから見る空や道端のお花、作ったご飯など、より身近にある“小さな幸せ”に焦点を当てることが増えました。日常にカメラが染み込んできたように思います。

また、モデルとして実働する仕事がなくなって、自分がカメラを使う仕事が増えました。それによって、同時に新しいことに挑戦するきっかけにもなったんです。特に新しい試みだったのは、自宅でセルフポートレートを撮るお仕事。カメラをスマートフォンと連携し、シャッターが遠隔で押せるからすごく便利だったんですよね。家の中で、自分をどのように撮るかを日々試行錯誤していました。それまでは自撮りも積極的にしなかったからこそ、写真の撮り方や構図を捉えなおすきっかけになりました。今でもInstagramにアップする自撮りは、その方法で撮っているんですよ。

そして、今回の企画を通して“飾る”という目標もできたので、写真の撮り方はもっと変化しそう。今まで以上にたくさん写真を撮っていくと思います。プリントする行為に対する苦手意識の壁を乗り越えられました。新たなフェーズに入った気がします。

同時にプリントはもっと気軽にやっていいかなと。一枚飾ってみると「横にこういう写真も欲しいな」とイメージが湧いてくるんです。WALL DECORは注文するときの操作も簡単だったからこそすごく気軽にできたことが魅力。プリントに対するハードルが下がったので、もっと利用してみたいです。

text by 高木 望

今回登場したプリントサービス

WALL DECOR
ギャラリータイプ
A4サイズ

今回登場したカメラ

FUJIFILM X-E4

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