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Column 2023.06.06

フジノンレンズ『XF23mmF1.4 R』× 空気感を伝えるポートレート〜Yuma Takatsuki vol.1〜

はじめまして、フォトグラファーのYuma Takatsuki(@yu_umaa06)と申します。
普段は関西エリアを中心に「その時の空気感、雰囲気が少しでも伝わるように」をテーマに、人物・風景写真や広告写真などを撮影しています。

今回を含む全3回で、長年愛用している富士フイルムのレンズについてシチュエーションに合わせた使用感や撮影ポイントなどを、僕なりの視点で書いていこうと思います。

vol.1:XF23mmF1.4 R

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影

X-Pro2 /XF23mmF1.4 R /F2.0 /1/8000秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

第1回の今回は『XF23mmF1.4 R』についてです。焦点距離が換算35mmとなるこのレンズはさまざまな撮影が可能で、いろんな世界を僕に見せてくれます。また大口径F1.4でありながら、長さ約6cm、重さは約300gと小型軽量であり、Xシリーズのカメラと組み合わせても相性は抜群です。

この”換算35mm”であることと”コンパクトさ”が僕のポートレート撮影においては重要になってきます。

撮影ポイント① 背景のインパクトや季節感を意識する

僕はポートレートの撮影とは言いつつも、背景を多く取り入れた撮影やモデルさんと季節のものとを一緒に撮影することが多いです。

その中でも、『XF23mmF1.4 R』の”換算35mm”という画角で印象的な写真を撮影するためには、いかにインパクトがある場所やタイミングで撮影できるかどうかが大切になってきます。背景を夕焼けの空、花火、桜や紅葉などで埋めることはわかりやすい例かと思います。

そのため、このような撮影中、僕はモデルさんより背景を意識している時間の方が長いです。そうすることで被写体となるモデルさんの存在感を保ちつつ、背景のインパクトも残しやすくなるからです。

何点か背景を意識して撮影した写真をご紹介します。

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影した月、夜景の写真

X-Pro2 /XF23mmF1.4 R /F1.4 /1/15秒 /ISO800
フィルムシミュレーション:PROVIA

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影した紅葉、もみじ、女性の写真

X-H1 /XF23mmF1.4 R /F1.4 /1/750秒 /ISO200
フィルムシミュレーション:PROVIA

こちらの写真は夏の空がとてもきれいだったため、モデルさんをシルエットにし、背景である夕焼けの空や夕焼けに染まる雲を多く取り入れて撮影しました。

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影した夕暮れの写真

X-H1 /XF23mmF1.4 R /F1.4 /1/3200秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

次の写真は新潟県の長岡花火です。花火が上がって開くタイミングに合わせてシャッターを押し撮影しました。上の夕焼けの写真と同じようなシルエットの写真ですが、花火が開くまでは真っ暗なのでピントをモデルさんに合わせるのが難しいポイントです。

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影した花火の写真

X-H1 /XF23mmF1.4 R /F1.4 /1/25秒 /ISO3200
フィルムシミュレーション:PROVIA

これらの写真は春夏秋冬をそれぞれ、桜・花火・紅葉・クリスマスツリーで表し、季節感を演出しています。『XF23mmF1.4 R』は、逆光時にもきれいに光を取り込んでくれるので、桜の写真のような夕日の撮影時などに重宝しています。

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影した桜と女性の写真

X-Pro2 /XF23mmF1.4 R /F1.4 /1/1400秒 /ISO200
フィルムシミュレーション:PROVIA

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影した大きな花火の写真

X-H1 /XF23mmF1.4 R /F1.4 /1/850秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影した着物姿でもみじの前の写真

X-H1 /XF23mmF1.4 R /F1.4 /1/3200秒 /ISO200
フィルムシミュレーション:PROVIA

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影したクリスマスツリーと女性の写真

X-H1 /XF23mmF1.4 R /F1.4 /1/1500秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

撮影ポイント② 被写体との距離感や空気感を伝える

もう一つ『XF23mmF1.4 R』を使う場面として多いのは、モデルさんとの距離感やそのときの空気感などを伝えたいと思ったときです。

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影した浴衣を着た女性と紫陽花の写真

X-Pro2 /XF23mmF1.4 R /F1.8 /1/900秒 /ISO200
フィルムシミュレーション:PROVIA

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影したメガネをかけた女性の写真

X-Pro2 /XF23mmF1.4 R /F2.0 /1/2200秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

1枚目は楽しい雰囲気、2枚目は真剣な空気感というように、この2枚から感じる雰囲気や空気感は違うのではないかと思います。

このような場合、シャッターを押すタイミングや雰囲気が重要になってきます。そこで必要なのが”コンパクトさ”です。

撮影者である僕にとって、コンパクトさ、つまり小型で軽量であることは撮影時の機動力を上げ、シャッターチャンスを逃さないことに繋がります。そのためこちらの写真のように笑顔の瞬間を切り取ることができます。このようなとき、極端なことを言えばファインダーを覗いたりせずにシャッターをずっと切っていることもあります。

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影した着物を着た女性の写真

X-Pro2 /XF23mmF1.4 R /F2.5 /1/2200秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

一方、こちらの写真はしっかりとファインダーを覗いて慎重にシャッターを切っています。このときにも”コンパクトさ”が重要です。『XF23mmF1.4 R』でこのような距離感で撮影する際、モデルさんと撮影者の距離感はどうしても近くなってしまいます。『X-Pro2』と『XF23mmF1.4 R』の組み合わせはかなりコンパクトなので、大きいカメラとレンズにありがちな圧迫感も軽減され、撮影に集中することができます。

フォトグラファーのYuma Takatsukihが富士フイルムX-Pro2、XF23mmF1.4 Rレンズで撮影あした赤いワンピースを着た女性の写真

X-Pro2 /XF23mmF1.4 R /F1.4 /1/2700秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

最後に

いかがでしたでしょうか? 記事内では『XF23mmF1.4 R』の作例を紹介していますが、その後継モデルである『XF23mmF1.4 R WR』を使っていただく際の参考に少しでもなれば幸いです。
次回は『XF35mmF1.4』をテーマに撮影ポイントなどを書いていくので楽しみにしていてください。
それでは次回の記事でお会いしましょう。 最後まで読んでいただきありがとうございました。

Profile

Yuma Takatsuki

フリーランスフォトグラファー。
1992年生まれ。大阪府出身、大阪府在住。学生時代にバックパッカー旅をきっかけに写真を始める。「その場の空気感、雰囲気が少しでも伝わるように」をテーマに人物や風景写真、広告写真など様々な撮影を行っている。フォトサークルITTOKO主宰

Instagram:@yu_umaa06
Twitter:@yu_umaa06
note:@yu_umaa06
portfolio:https://yuma-takatsuki.myportfolio.com
フォトサークルITTOKO:https://ittoko-circle.com

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