『X-T4』とキャンプ“Night on earth”〜 アウトドアクリエイターYURIE vol.3〜
アウトドアクリエイター・YURIE(@yuriexx67)さんが愛用カメラ『X-T4』で撮影した写真とともに綴るフォトコラム。第三回目は、夜のキャンプについて綴っていただきました。
日が沈んだ後のキャンプ場。深い静寂に包まれ、“夜らしい夜”を感じることができる。
暗闇を灯すひかりは、なぜこんなにもホッとするのか。
散歩の最中、わたしはそんなことを考えながら煌々と照るシェルターを目印にサイトに戻った。
シェルターの中の灯りは暖色に限る。ゆらめくロウソクの火であれば癒し効果もあって尚良い。
白い琺瑯のキャンドルホルダーは、わたしのお気に入りだ。クラシックなデザインの道具にとても惹かれる。
形を表す漢字のお手本のように、“火”という漢字に見える焚き火。焚き火を“キャンプのテレビ”と例えるのは言い得て妙だ。
最近は焚き火の様子をただただ放映するテレビ番組もあるらしく、“キャンプのテレビ”をテレビで流すって考えると、なんだか可笑しくて、ちょっぴり笑える。
ガソリンランタンは電池式に比べて、点火にとても手間のかかるアイテム。
マントルが破れている、空焼きしなきゃ、ポンピングが足りない、etc。(キャンプに慣れ親しんでいる人でなければ、全く理解のできない言葉の数々!)
中々、スムーズに火が点かないこともしばしばある。この儀式のような作業をしなくてはならなくても、わたしはこのランタンを選んでしまう。
日々の仕事では効率を求めてあくせくしている分、休日の非効率は心に豊かさを与えているのかもしれない。
のんびりとランタンに火をつける時間こそが、キャンプの醍醐味と言えるのではないだろうか。
人生にとって最も必要なことは、最も必要じゃないことかもしれない。と、そんな哲学的なことを考えているこの時間も無駄で愛おしい。
タイトル、『星をキャッチするわたし』。
広角ズームレンズ『XF8-16mmF2.8 R LM WR』で撮影した星空。カメラだから撮れる夜の雰囲気が鮮明に伝わる写真。
ランタンのひかりも魅力的だけれど、夜空に浮かぶ星のひかりも、わたしのこころを掴んで離さない。
色々な条件をクリアしないと満天の星空に出会えないというのが、またいい。
しかもちょうどこの日は、流星群が観測できる日。
たくさんの流れ星を見ていると、なぜだか捕まえたくなってくる。きっとできる、ほら、こんなふうに。
〜後書き〜
今回は夜のキャンプをテーマに書きました。
夜といえば星空だ!ということで、富士フイルムさんから、星撮影のおすすめ広角ズームレンズ、『XF8-16mm F2.8 R LM WR』をお借りしました。
機材もばっちり揃ったところで、新月の日を狙いキャンプ場を予約したのですが、何とその日に“しぶんぎ座流星群”が観測できるとのニュースが。なんてラッキーなのだろうと思い、ワクワクで撮影にのぞみました。
当日は、雲もなく冬の澄んだ空気のおかげで、満天の星空を撮ることができました。
しかしいつまで経っても一向に流れ星がみえない。
「おかしいなぁ」と思って、調べてみたところ、朝の4時〜5時がピークとのこと。
「ここまできたからには絶対に流れ星を撮りたい!」ので、徹夜を覚悟しました。眠いのを我慢して待っていると、3時くらいにちらほらと流れ星が。
テントの外は寒すぎるので、インターバルタイマー機能を使って撮影しました。
広角レンズで撮影する星空は迫力がありますね!
暗い場所で高感度で撮影した写真は多少のザラザラ感は仕方ないと思っていましたが、X-T4で撮影した写真はとてもクリアでびっくり。
手ブレしやすい夜でも手ブレ補正とオートフォーカスがしっかり効いて、ストレスなく夜撮影を楽しむことができます。
良い写真がいっぱい撮れて、連載最終回にふさわしい大満足の星空キャンプとなりました。
全3回の連載、読んでいただいた方たちに心から感謝です。
これからもX-T4と共に旅をして、素晴らしい体験を切り取っていきたいと思います。