『X-T4』とキャンプ“VAN TRIP” 〜アウトドアクリエイターYURIE vol.2〜

アウトドアクリエイター・YURIE(@yuriexx67)さんが愛用カメラ『X-T4』で撮影した写真とともに綴るフォトコラム。第二回目は、バンで旅をすることについて綴っていただきました。
バンで旅をしていると、わたしは自由だ、と強く思う。
どこにでも行くことができるし、車内で寝泊りすることもできる。
ホテルの予約をする必要もない。予定を決めずに気ままに旅をする。
この開放感は一度味わうと病みつきになる。
なんでもできるスーパマンになった気分になるのだ。
どうせなら車内も自分の部屋のようにしてしまおう。
我ながらとてもいいアイデアだった。
好きなモノに囲まれ、窓には一流の画家の描いた絵画。
うん、言うことなしだ。
行ったことのない土地を走っていると、“冒険をしているんだ”とワイルドな気分になる。潜在的な警戒感の高まりが程よいスパイスとなって、わたしの脳を刺激する。
運転に疲れたら、雄大な景色を眺めながら深呼吸をしよう。
緊張が一気に解けて副交感神経が優位になるせいか、とても気分がいい。そよ風が友だちになる。
大自然の中にいると、日々の心配事がとても小さく感じる。
一歩また一歩。ゆっくり進んで行けば、それでいい。
そぞろ歩きしながら、自分の内面と対話する時間だ。
ジョージア・オキーフがニューヨークから、ニューメキシコに拠点を移した気持ちが少し分かったような気がした、なんて他愛もないことを考えながら、逍遥するこの時間がとても愛おしい。
少し立ち止まって、振り返ったり、空を見上げたり。
刻一刻と移り変わる景色を観察することで、新鮮な出会いに恵まれる。自然には心を癒す原始的な情報が溢れかえっている。
自然に想いを馳せると同時に、ヒトの力の偉大さを思い出す。
わたしたちが自然と慣れ親しむための道路や登山道は、ヒトの手によって整備され続けている。
このバンも『X-T4』もヒトが作り出した、わたしの宝物。
こんなにも素晴らしい景色を記録し、感動を共有できる。
「幸福が現実となるのは、それを誰かと分かち合った時だ」
わたしの好きな映画『イントゥ・ザ・ワイルド』の主人公クリスのセリフを思い出した。
わたしにとって、冒険は必要なこと。
心を豊かにする、かけがえのない時間。
その土地を知ることで、新しい自分がインストールされる。
これからも愛車のバンに乗り、わたしはわたしのために旅を続ける。
〜後書き〜
最後まで観ていただき、ありがとうございます。今回はバンでの旅の様子をテーマに書きました。
撮影地は、山口県美祢市の秋吉台国定公園です。
日本最大級の広さのカルスト台地ということで、撮影に行く前からテンションが上がりっぱなしでした。
しかも富士フイルムさんからずっと使ってみたかった憧れのレンズ『XF16–55mmF2.8 R LM WR』を貸していただいたので、それはもう夢中になって写真を撮りました。広角アングルがとても新鮮で、風景をいつも以上にダイナミックに撮ることができて大満足!画質の良さにも驚きました。
最後に、途中でキャンプ泊をした時の空の写真がとても素敵だったのでそれを共有して締めくくりたいと思います。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
今回登場したレンズ
