『X-E4』とGFXで撮る、スコットランドの旅風景〜加藤秀vol.1「大自然と伝統、そしてファンタジーの国」〜
スコットランドと聞いて皆さんはどんなことを思い浮かべるでしょうか。スコットランドは英国を構成する4つの地域のひとつです。真っ先に思い浮かぶのはタータン(チェック柄)やスコッチウイスキー、広大な大自然でしょうか。スコットランド由来の文化や物事は他にも、楽器のバグパイプや蛍の光(スコットランドの民謡)、ゴルフや紅茶文化など挙げればキリがないほどです。遠く離れた国ですが、日本とはとても関わりの深い国です。今回の連載では、『X-E4』と『GFX100S』で撮影したスコットランドの旅風景を紹介したいと思います。
スコットランドの首都エディンバラは、ロンドンに次いで英国で人気のある観光地。中世の町がそのままの姿で残るエディンバラは街全体がユネスコ世界遺産に登録されています。荒々しい岩山にそびえ立つエディンバラ城から、ホーリルード宮殿へ続く石畳のロイヤルマイルには古い建物が建ち並んでいて、この通りを歩くとまるで中世の世界にタイムスリップしたかのような気分になります。
スコットランドの街角スナップに選んだカメラは『X-E4』です。軽量でコンパクトのため大のお気に入りです。古都エディンバラの街を散歩しながら、気に留まった光景にカメラを向ける。通りを彩る花々やちょっとした店先のディスプレイや、ふと見かけた素敵な色使いのタータンなど、目に映るものを気負わずにパシャパシャと片手で撮れるX-E4は街撮りに最適でした。
英国文化といえばなんと言ってもパブ。食事をしたりお酒を飲んでいる時も、ちょっとしたテーブルフォトにX-E4は大活躍しました。小さなボディは周囲に威圧感を与えることがあまりないのもとても良いですね。特に私の持っているシルバーは見た目がとってもクラシカル。その見た目から「ねえ、それはフィルムカメラ?」「素敵なカメラだね!」「あれ?それはデジタル?見た目は昔のカメラなのに!?」と色んな人に声を掛けられました。旅先での出会いや交流は旅の醍醐味のひとつ。そのきっかけにもX-E4は一躍買ってくれました。
私は普段、人物や風景の撮影ではオートフォーカス機能を使わずにマニュアルで撮ることがほとんどですが、X-E4でスナップ撮影をする際ははいつもオートフォーカス機能を使っています。使用したレンズは今年発売されたばかりの『XF23mm F1.4 R LM WR』。こちらのレンズのなめらかで美しい描写に私はすっかり魅了されています。それにオートフォーカスが速く、音も静か。いざ撮ろうとすると「スッ!」と素早くピントが合ってくれます。最初、小さなX-E4に着けるにはちょっと大きいかな?と少し躊躇したのですが、それは杞憂に終わりました。とても軽量なので片手で軽快にスナップを撮ることが出来ました。おかげで旅中は望遠レンズを使う時以外はXF23mmをX-E4に付けっぱなしでした。
スコットランドはたくさんの魅力に満ちています。エディンバラだけでなく伝統文化が今に残る古い町は多く、至る所に古代の遺跡や中世の古城、修道院や大聖堂があります。そしてハイランド地方には雄大で手付かずの大自然が広がっています。そのためこれまで多くの世界的な名作映画や人気ドラマがこの美しいスコットランドで撮影されてきました。『007スカイフォール』や『ブレイブハート』、『ダウントンアビー』や『ゲーム・オブ・スローンズ』に『アウトランダー』など沢山の作品が挙げられます。
どこか神秘的であったり、メルヘンティックな世界観が感じられるスコットランドはまさしくファンタジーの国なんだなあといつも思います。ネス湖のネッシー伝説や映画『ハリーポッター』など魔法や妖精の物語も沢山あります。古来から豊かな自然と共に暮らしてきたスコットランドには、民間伝承などの物語が多いことも頷けます。それにスコットランドの国獣はなんとユニコーン!ますますファンタジーの国だと納得がいきますね。
次回はスコッチウイスキーの蒸留所や地方の町を訪ねたお話などもしたいと思います。
ぜひまたご覧いただけたら嬉しいです。