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Interview 2022.08.05

【Xシリーズユーザーインタビュー】“撮り鉄”に新しい風を吹き込みたい。yanasnapとX-Pro2

都市と電車のある風景を切り取った写真がSNSを中心に注目を集めているyanasnapさん(@yanasnap)。「幼いころから好きだった電車の魅力を写真で捉えたい」と、自分らしい写真表現を模索するなかで出会った『X-Pro2』には、スペックだけでは測れない相性の良さを感じているのだといいます。今回は、撮影の視点だけでなくライフスタイルにも影響をもたらしたというX-Pro2について、その魅力を語っていただきました。

Interview:yanasnap

 
――まずは、yanasnapさんのカメラ歴について簡単に教えてください。

小学校のときにコンパクトデジタルカメラを買ってもらって以来、ずっと写真を撮ってきました。初めて一眼レフカメラを手にしたのは、高校生のとき。もっと遠くの景色を撮るためにレンズ交換式のカメラを使いたいと思ったことがきっかけです。一眼レフカメラについて知るなら一番手っ取り早いんじゃないかなということで、写真部に入り基礎的なことを学びました。撮影した写真を毎日SNSに投稿するようになったのは、社会人になってからです。

X-Pro2 /XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR /F8.0 /1/250秒 /ISO200
フィルムシミュレーション:PROVIA

――そうしたなかで富士フイルムとの出会いが訪れたのは、どのタイミングだったのでしょう?

実は、親族が勤務していることもあり富士フイルム自体はずっと身近な存在だったんです。とはいえ、Xシリーズを手にしたのは現在使っている『X-Pro2』が初めてでした。きっかけは、2018年頃に出会ったXユーザーの方が「軽いし、昼間の撮影ならコレだけで十分ですよ」とオススメしてくださったこと。それまでさまざまなメーカーのカメラを数台使ってきて、当時はフルサイズのカメラを使用していました。しかし、カメラ自体の重量や色表現といったところで不足感があるなかで、X-Pro2のコンパクトで持ち運びがしやすく、空の色がすごくきれいに表現できる点が気に入ったので、まずは持っているカメラと併用するかたちでX-Pro2を使い始めました。

X-Pro2 /XF8-16mmF2.8 R LM WR /F10 /1/200秒 /ISO200
フィルムシミュレーション:PROVIA

――とはいえ、フルサイズのカメラからの移行となると、センサーサイズ的なところでの懸念などはなかったのでしょうか?

それでいうと、夜の撮影はフルサイズでなければ厳しいんじゃないかと思っていたので、最初はフルサイズとの併用という選択をしたんです。だけど、X-Pro2を使うようになってからは、朝5時頃に起きて写真を撮りに行く規則正しい生活になって(笑)。次第に夜に写真を撮ること自体もしなくなっていったんです。そもそもX-Pro2だけでこと足りるということで、その後フルサイズのカメラは売却しました。

X-Pro2 /XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR /F11 /1/400秒 /ISO500
フィルムシミュレーション:PROVIA

――カメラによってライフスタイルに変化がもたらされた、ということですね。長年X-Pro2をメイン機として使っていらっしゃるうえで感じる魅力をさらに教えていただけますか?

まずは、デザインですね。同じXシリーズでもProシリーズは他にない特徴があるので、そこにすごく惹かれています。加えて、雨の日にも撮りに行くので防塵・防滴性能は必須としているなかで、首から掛けても負担にならない重量感のカメラは他になかなかないので、その点も満足しています。街中で写真を撮っていて歩行者の方を警戒させないサイズ感もいいですよね。もうひとつ感じているのは、スペックに表れない良さです。スペックだけを比較するとフルサイズをはじめ他にも優位なカメラはあるかもしれませんが、僕にとって写真を撮る喜びを感じられるのはX-Pro2でした。

X-Pro2 /XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR /F6.4 /1/250秒 /ISO1000
フィルムシミュレーション:PROVIA

――電車と街の風景を絡めた写真を本格的に撮影されるようになったのもX-Pro2を手にされてからとのこと。撮影や色づくりの面で意識されていることはありますか?

X-Pro2 /XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS /F7.1 /1/500秒 /ISO200
フィルムシミュレーション:PROVIA

たとえば東京の街並みを写した写真ってたくさんありますけど、いわゆる街の風景写真との差別化は意識しています。僕の場合はもう少し視点を絞って地域の魅力みたいなものを見つけるようなイメージです。もうひとつ、自分としてはいわゆる“撮り鉄”の人たちが撮る写真ではなくて、街並みとともにある電車のストーリーを撮りたいなと思っています。色づくりに関しては、フィルムシミュレーションは基本的にPROVIA/スタンダードのみ。過剰にならないよう元の撮影データと見比べながら、見たままの色を意識してレタッチしています。温度や湿度をしっかり表現してくれますし、空の色や新緑の濃い緑がきれいに写し出してくれるのも富士フイルムのカメラならではだと感じています。

X-Pro2 /XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS /F7.1 /1/1000秒 /ISO320
フィルムシミュレーション:PROVIA

――フットワークの軽さが被写体との出会いにつながる風景撮影においては、カメラ自体のコンパクトさが表現の自由度を高めてくれているという見方も出来そうですね。

そうですね。フルサイズのカメラを持って遠方撮影に行くとなると旅行の荷物と併せて10キロ以上の重さになってしまっていたのですが、X-Pro2はカメラ本体もレンズも軽いので、すべての機材を持ち歩けるというのは最大のメリットだと感じています。レンズに関しても、本当に必要なものだけに絞っていて、今は『XF18-55mmF2.8-4 R OIS』と『XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR』の2本のみで撮影しています。

X-Pro2 /XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS /F8.0 /1/500秒 /ISO500
フィルムシミュレーション:PROVIA

XF18-55mmは、常に装着しているレンズで、望遠以外の撮影はすべてコレです。サイズ感も手軽ですし、この価格帯で手に入るF2.8始まりのレンズは少ないので重宝しています。XF70-300mmは、展望台から遠くに走る電車を撮影するときなどに使っています。他のメーカーで400mmを超えるレンズだと重さが1キロを超えてくるものが多いんですけど、このレンズは500gちょっと。望遠レンズ並みの軽さで超望遠レンズを使えるというのは最大の魅力ですね。

X-Pro2 /XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR /F9.0 /1/250秒 /ISO640
フィルムシミュレーション:PROVIA

――機材についてX-Pro3をはじめXシリーズ内でもさまざまなモデルが登場しているという点を踏まえて、今後X-Pro2以外での撮影を検討されていたりしますか?

そこについて正直に話しますとX-Pro3が欲しかったんですけど、背面液晶の仕様が自分の撮影スタイルにはマッチしないのかなあと思って見送りました。X-Pro2自体は発売されて時間も経っているモデルではありますが、不足していると感じることはないですし何より手に馴染んでいるので、この先もProシリーズで自分に合うものが登場しない限り他は望まないですね。

――先ほども“スペックには表れないところの良さ”という言葉がありましたが、あくまでご自身のスタイルに合うカメラという基準を大切にされていらっしゃるんですね。撮影もカメラも自分らしさを重視されているなかで、SNSの投稿に対する反響はありますか?

自分自身のアカウントと、もうひとつ電車に特化したアカウントを持っているのですが、日々コメントやダイレクトメールをいただいています。特に電車の写真を載せたときは、よく反応をいただきますね。なかには僕の写真を見て、「電車を撮る上でこういった表現もあるんだと影響を受けた」と言ってくださった方もいらっしゃいました。「どんなカメラを使っているんですか?」と聞かれることもよくあります。

X-Pro2 /XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS /F9.0 /1/1000秒 /ISO500
フィルムシミュレーション:PROVIA

――これからもX-Pro2を通してどんな風景が切り取られるのか楽しみです。今後、撮影に訪れてみたい場所や挑戦してみたいことはありますか?

基本的に人物は撮らないんですけど、いつか外国で人物スナップを撮ってみたいなとは思います。電車なら、ニューヨークの地下鉄のようにディープな場所に魅力を感じますね。普段、撮影とは関係なく遊びに出かけた先でもなにかしら被写体を探しているので、カメラと出かけると街そのものに詳しくなれる気がしています。これからも見た方が実際にその場を訪れたような気分になれる地域の魅力が伝わるような写真を撮りたいですね。

X-Pro2 /XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS /F5.6 /1/250秒 /ISO1250
フィルムシミュレーション:PROVIA

text by 野中ミサキ(NaNo.works)

今回登場したカメラ

FUJIFILM X-Pro2

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