“瞬きをするようにシャッターを切ろう。~そこにあるということ〜”写真家・渡邉真弓 vol.07 / ETERNA ブリーチバイパス
カメラを始めてから日々の暮らしがすこし変わった。
行きかえりの道に咲く花が可愛かったり、空は毎日同じではないこと。
ファインダーを通して見る私の世界は、ささやかな発見の連続だ。
『X-T4』の新しいフィルムシミュレーション『ETERNA ブリーチバイパス』は、私をとても切なくさせる。
撮った瞬間にそれはすぐに過去になるということ
どうしようもできないことが人生には起こるということ
今はまさにそんなときで、カメラを持ってどこかに撮影に出かけるということはいったんお休みのとき。
でもそれは「撮影ができない」ということとイコールではない。
自分の身の回りにカメラをむけると、思いがけない発見や瞬間がある。
マンションの非常階段で人知れず落ちる影。
誰かの落とし物とそれを想う誰かの気持ち。
雨の夜の窓には、私以外の人々の生活が写っていた。
どこかへ行かなくても、足元に世界は広がっている。
おうちにある自分の好きなものを集めて撮影するのも、楽しい。
“好き”に囲まれることはとても幸せなことだ。
ふと、母がくれた時計を思い出す。
すっかり電池が切れて、11時16分で止まっていた。
日々の中で埋もれていたことを掘り起こすのも、おうち時間の多い今だからできること。
家の前では気が付いたら桜が咲いて、そして散りかけていた。
季節は廻っている。
変わらないようで、変わっていく。同じ夕陽が二度とないように。
そんなことを想いながら、X-T4とETERNA ブリーチバイパスで撮る。
映像で連続した記憶を残してみるのも、ひとつの方法。
X-T4なら写真と映像どちらも楽しめる。
足元に広がる世界に目を向けること。
そこにある、ということ。
X-T4そしてETERNA ブリーチバイパスと一緒に丁寧に捉えていこう。
撮影MEMO
・フィルムシミュレーション『ETERNA ブリーチバイパス』は、彩度は低く抑えつつコントラストのある仕上がりが特長
・新しく搭載されたトーンカーブやAWBのホワイト優先や雰囲気優先と組み合わせることで、自分だけの設定がさらに細かくできるのが嬉しい。
・低照度に強いAFで、夜の撮影も安心。
・ボディ内手ブレ補正のおかげで、夜の撮影や手持ちでの映像撮影が格段としやすい。
・エッセイ内の映像は手持ちで撮影。静止画/動画切替ダイヤルが便利。
・バッテリーの持ちがさらに良くなったのも嬉しい。
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