Column 2022.04.01

可能性を秘めた“相棒”との出会い〜オリンvol.1〜

フォトグラファー・オリン(@fujii_orin)さんが愛用カメラ『X100V』で撮影した写真とともに綴る全3回のコラムがスタートします。今回は、オリンさんがX100Vと出会ったきっかけと、X100Vで撮るポートレートの魅力について作品とともに綴っていただきました。

カメラを始めたのは18歳を迎えた夏頃。
18年間奄美大島で育ち夢に向かって上京する事が決まった時、故郷と離れる恋しさから記録として奄美大島の自然や景色を撮りたいと思ったことがキッカケでした。今ではポートレートも撮れるようになり、カメラ歴は5年目を突入しました。

X100V』を手に取ったのは今から約2年前。交際中の彼が富士フイルムユーザーということもあり、X100シリーズの魅力や撮って出しの写真の良さについて語ってくれたことがキッカケでした。X100シリーズのフィルムカメラっぽい見た目に惹かれ、触れてみたい気持ちが高まっていくばかり。それから数ヶ月が経ち、X100Vが販売されたのをきっかけに購入を決意しました。念願だったX100Vを手に取った瞬間、あまりにも可愛くて自宅や近所周りを散歩しながらパシャリ!

「私の元にようこそ。これから沢山の記憶を記録して行こうね。」

X100V /クラシックネガ

手の小さな私でもフィットするサイズ感と、小柄な女性でも肩に掛けて散歩したくなるようなコンパクトさが、購入してから今までの2年間使い続けている魅力の一つでもあります。

“風景と人物の組み合わさった儚い世界観”をテーマに撮り続けている私ですが、本格的に写真家として活動を始めたのはX100Vを手にしてからでした。どうしたら相手の自然な表情が撮れるのか、思い通りの写真が撮れるのか……と、最初は人物を撮ることに不安もありました。でもそんな不安はほんの最初だけ。

X100Vの小さな見た目のお陰か、被写体の方にはカメラではなく携帯で撮られているような気軽な感覚で撮影に慣れてもらえた事や、レンズ一体型のため、レンズが大きいことで圧迫感を与えない事、シャッター音が「カシャッ」では無く「チッ」と鳥の鳴き声のような可愛らしい音である事など、色んな面でX100Vに救われ、最初の不安は一瞬で無くなっていました。

そのお陰で、モデルさんがカメラにも興味を持ってくださり、被写体との距離を縮められ、ふとした自然な瞬間を切り撮ることができました。時には会話が盛り上がりすぎてシャッターを押し忘れた事も……。笑

▲X100V

ここからはポートレートの作品と共にX100Vの魅力をご紹介します。

①肌や髪の質感が綺麗に写る。

こちらの写真、左はアーティスト撮影、右はファッション撮影をした時のものになります。 左の写真はきめ細かい肌の質感が描写されつつも、落ち着いた肌感に仕上がっています。また右の写真は太陽の光にあたり、髪一本一本が肉眼で見ているような輝きで描写されました。肌の滑らかさや髪部分の繊細な写りはポートレート撮影にも最適です。

左:X100V /F2.0 /1/320秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ
右:X100V /F2.8 /1/250秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

②フィルムシミュレーションを使うことで自分の好きな色味に寄せる事ができる&撮りたいイメージが湧きやすい。

フィルムシミュレーションとは写真の色味や雰囲気を変えて撮影が出来る機能のことで、フィルムカメラのフィルムを交換するような感覚で色味が何種類にも変えられます。X100Vには写ルンですのようなフィルムカメラで撮ったような雰囲気になるフィルムシミュレーションなど17種類が搭載されています!

私は主にクラシックネガを使用しており、赤・青・緑と色にメリハリある感じがお気に入りです。

こちらの写真はバレンタインとホワイトデーを意識した作品になっています。 服装は原色のみを使用し、周りの色を最低限含めない事で世界観を作り上げました。

左:X100V /F4.0 /1/200秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ
右:X100V /F6.4 /1/250秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

続いて、左の写真は私の故郷“奄美大島”で夫婦の思い出撮影を。 自然な場所で童心を思い出し、楽しくふざけ合っている姿をパシャリ。 右の写真はお二人の思い出ある場所で結婚の前撮り撮影をしたものです。 太陽をバックに逆行で撮影することで、柔らかい光が入り込み幻想的な一枚となりました。

左:X100V /F2.8 /1/320秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ
右:X100V /F2.0 /1/800秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

③フィルムシミュレーションを生かしてワンシーンのように

この日は“僕の夏休み”をイメージした女の子の物語を撮影してきました。撮影中にも液晶モニターやファインダーでフィルムシミュレーションの反映が確認できるため、想像も膨らみ映画のワンシーンのような瞬間が収められます。 また、物語を想像しやすくするためには季節や世界観に合わせた小道具を使用する事をオススメします。

左:X100V /F2.0 /1/1250秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ
右上:X100V /F2.0 /1/400秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ
右下:X100V /F2.0 /1/800秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

④”ファインダー越しの世界”を改めて知れるほどの綺麗な写り。

自然の中にポツンと。実はここ公園なんです。普段は液晶モニターを見ながら撮影していますが、画面上では確認しづらい眩しい時にファインダーを覗き込むと、まるで別世界に入り込んだかのような綺麗さに圧倒されます。X100Vのようなファインダーを搭載しているカメラだと、ファインダーを除くこと自体が写真を楽しむ人にとって楽しい時間にもなります。

左:X100V /F2.5 /1/1600秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ
右:X100V /F2.0 /1/125秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

⑤写し出される光の描写が綺麗。

儚く淡い世界観が好きな私にはドストライクショット。
こちらの2枚は、光の表現が気に入っている写真です。ソフトフィルターを装着することで室内に入る光をより柔らかく演出しています。

X100V /F5.6 /1/100秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

X100V /F5.6 /1/100秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

こちらの写真は、明るい光を生かして撮った一枚です。お花をレンズに近づけ前ボケとして活用しており、お花の空間に溶け込んでいるような雰囲気を演出しました。

X100V /F2.0 /1/160秒 /ISO500 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

⑥レンズ一体型でも幅広いシーンで撮れる可能性を秘めている。

X100Vを購入するまでの撮影では、撮りたいイメージに合わせてレンズを選んでいたので、普段から3~4本は持ち歩いており、荷物が多く重くなることで身軽に撮影をすることができませんでした……。 結局はレンズ1本で撮影を済ませたり、レンズ交換をしている間に撮りたい瞬間を逃してしまった事も。
そんな悩みを解消してくれたのがX100Vでした。

レンズ一体型のX100Vを購入してからは、レンズを何本も持ち歩く手間が省け身軽に撮影できるようになりました。優柔不断な私には、決まったレンズがあることで「このレンズだけで撮れる幅を見つけていこう!」と決心をつけることができ、今ではX100Vが写し出す可能性を信じ私の世界観を撮り続けています。

X100V /F2.8 /1/250秒 /ISO160 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

こちらの2枚の写真は、柔らかい光を演出するため、室内の照明は使用せず自然光と夕日ライトのみで撮影をしました。 少し暗い空間で動きのある撮影だったため、三脚を使用し手振れを抑え、ISO感度を少し高めに設定しました。このような条件の中、手持ちでの撮影だとシャッタースピードやISO感度を上げすぎて画質に負担を掛けてしまう事もあるため、三脚を使用してみるのも一つの工夫です。

X100Vはレンズ一体型ですが、その分身軽に持ち運べ瞬時に撮影が出来る他、工夫ひとつで幅広いシーンでの撮影が出来ます。

X100V /F2.0 /1/100秒 /ISO500 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

X100V /F2.0 /1/100秒 /ISO500 /フィルムシミュレーション:クラシックネガ

いかがでしたでしょうか。
カメラで写し出される世界観や雰囲気は、撮る人の感情でも大きく変わってくると思っていて、その中の一部分として参考に見てもらえると嬉しいです。
第二・第三回のコラムでは“風景”や“物撮り”の作品を紹介していきます。 X100Vが写し出す様々な可能性を是非見に来て下さいね。

Profile

オリン(藤井 音凛)

奄美大島育ちのエモく儚い世界観が好きな女の子。全国を飛び回る出張カメラマン/一般の方の思い出作りから企業の撮影と幅広い分野で活動しています。SNSではTwitterをメインに心が揺らぐ言葉を写真と共に発信中。

Twitter:@fujii_orin
Instagram:@fujii_orin
note:https://note.com/orin_phot/m/m56eec08e7d74

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