フィルムシミュレーション『PROVIA』で撮るベストショット〜しふぉん・矢野拓実・Yuma Takatsuki〜
Xシリーズを愛用しているフォトグラファーさんに、各フィルムシミュレーションで撮影したベストショット2枚と、そのフィルムシミュレーションに感じている魅力や自身の想いをご紹介していただく本企画。第一弾はどんなシーンや被写体でも大活躍、いわゆるスタンダードモードな『PROVIA』について、しふぉんさん(@shiifoncake)、矢野拓実さん(@takumiYANO_)、Yuma Takatsukiさん(@yu_umaa06)に語っていただきました。
PROVIA①:しふぉん
フィルムシミュレーションの中でもスタンダードなPROVIAは、自然な色で写し出しどんなシチュエーションにも適応してくれるので、場面や被写体を決めずに撮り歩くことの多い私は『X100F』で基本PROVIAを選択しています。
私のベストショット1枚目はハワイ島で乗馬した際に撮影した写真です。虹の出るなか見渡す限り続く広大な牧場で、どこか夢のような気分になれるこの情景を写真として残しておきたくて撮影した一枚です。列の最後尾に場所を取り、できる限りこの広大な牧場と虹の全体、そして仲間を画角内に収め、見た光景そのままを残したかったので自然な色を再現してくれるPROVIAで撮影しました。
ベストショット2枚目は人物のシルエットを撮影した一枚です。太陽が直接当たってできた境界明瞭な影とは異なり、一度窓での反射を経て、緩和された光によって作り出された不思議な影が印象的でとっさに撮影しました。 実際に目で見た、反射した光の柔らかさをそのまま表現したくてこちらもPROVIAを用いて撮影しています。
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PROVIA②:矢野拓実
僕は、訪れて初めて知ることになる。
エジプトの空は青い。
その瞬間にPROVIAを選ぶ。
“スタンダード”とPROVIAには表示されるのだけれど、明るさ、色、コントラストの破綻がなく、すべての色を“=”で反映するのがフィルムシミュレーションPROVIAなのだと思う。
エジプトの空の青さ。 白を基調とした服。 ラクダ、ピラミッドの色。
それらをファインダー越しに美しく表現したのが『PROVIA』。
普段は鎌倉にいる。
鎌倉で見る夕日は、空を焼くような美しいオレンジなのだけれど、対岸の千葉の九十九里の夕日はまるで朝焼けのようだなと思った。
美しいグラデーションが空に描かれる。海はサーファーを力強い波で待つ。
動きは激しいけれども、そこに厳かを感じた僕は『GFX100 II』と『GF55mmF1.7 R WR』で静かにシャッターをきる。 美しいグラデーションと、冬の海と砂浜を描くのは『PROVIA』だった。
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PROVIA③:Yuma Takatsuki
写真を撮る上で大切にしていることの一つとして、極力自分の見た景色をそのまま再現したいというものがあります。1枚目の写真をみると、黄・赤・緑、髪の毛や肌の色など様々な色が写っています。この写真を撮影した場面では、色の再現性が高いPROVIAの色がとても心地よかったのでPROVIAを使って撮影しました。
この日は夕日が沈んだあとの空がオレンジ色に染まっていてとても綺麗でした。空の色が水面にも反射しており、空と海が一体化しているような状態だったので、モデルさんに入ってもらいアクセントになるよう水しぶきをあげる動作をしてもらいました。 このときの空や水面のグラデーションの色がとても美しく、その美しさがそのまま伝わるようにPROVIAを使いました。