Search

Tag

Column 2023.08.18

フジノンレンズ『XF35mmF1.4 R』× 存在感や表情を捉えるポートレート〜Yuma Takatsuki vol.2〜

こんにちは、フォトグラファーのYuma Takatsuki(@yu_umaa06)です。

長年愛用している富士フイルムのレンズについて、僕なりの視点でシチュエーションに合わせた使用感や撮影ポイントなどを書いていくこの連載シリーズ。全3回のうち第2回となる今回のレンズは、『XF35mmF1.4 R』です。

vol.2:XF35mmF1.4 R

フォトグラファーのYuma Takatsukiさんが富士フイルム、X-Pro2 、レンズXF35mmF1.4 Rで撮影した着物姿の女性

X-Pro2 /XF35mmF1.4 R /F1.4 /1/500秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

XF35mmF1.4 R』は富士フイルムユーザーなら一度は使ってみたいと思うレンズの一つかなと思います。このレンズは”神レンズ”とも言われているように、2012年の発売以来、その描写の虜になっている方は多いのではないでしょうか。

僕が『XF35mmF1.4 R』を使用するときは、「この景色と撮りたい」、「きっちり決めた表情を撮りたい」など腰を据えて撮影するときが多いです。今回のポイントは”作品性”と”距離感”です。

撮影ポイント① 奥行きのある背景でモデルの存在感を出す

富士フフイルムX-H1で撮影した、女性と夕日の写真

X-H1 /XF35mmF1.4 R /F2.2 /1/2700秒 /ISO200
フィルムシミュレーション:PROVIA

第一回でもお伝えしましたが、僕は季節のものとモデルさんを一緒に撮影することが多いです。『XF35mmF1.4 R』はピント面はカリッと、ボケ感はふわっとします。この特徴的なボケ感や描写を活かすために、奥行き感がある場所を背景によく使用します。そうすることでモデルさんの立体感を出しつつ、背景の情報もしっかりと入れることができ、”作品性”を出すことができます。

このとき意識することは、撮りたい風景とモデルさんの位置をしっかりと決めることです。最初に自分の撮りたい風景を見つけることから始めます。次にモデルさんにどこにいてもらいたいか、どのような体勢がいいかなどを考えます。

何点か上記のポイントがわかるような写真をご紹介します。

こちらの写真は花火大会の写真ですが、モデルさんの奥一面に花火が上がることがわかっていたので、画角の全体に花火が広がる位置にモデルさんに立ってもらいました。

富士フイルムX-Pro2で撮影、花火を背景にした写真

X-Pro2 /XF35mmF1.4 R /F1.4 /1/50秒 /ISO1600
フィルムシミュレーション:PROVIA

紅葉の時期は、落葉も構図の中に入れ込んで、上下を紅葉で挟むと季節感をより出すことができます。こちらの写真は紅葉の影が壁に落ちる位置にモデルさんに立ってもらい、足を出すポージングをしてもらうことでモデルさんの存在感を強調しました。

フォトグラファーのYuma TakatsukiさんがX-Pro2で撮影した紅葉の写真

X-Pro2 /XF35mmF1.4 R /F1.4 /1/3500秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

他の作例もご紹介します。

フォトグラファーのYuma Takatsukiさんが撮影したひまわりの写真

X-Pro2 /XF35mmF1.4 R /F1.4 /1/30000秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

富士フイルム、X-Pro2で撮影した桜をバックにした写真

X-Pro2 /XF35mmF1.4 R /F1.4 /1/9000秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

撮影ポイント② 光源を考えモデルの表情を捉える

X-Pro2で撮影したモデル横顔写真

X-Pro2 /XF35mmF1.4 R /F1.4 /1/250秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

モデルさんの存在感や表情にフォーカスした写真

X-Pro2 /XF35mmF1.4 R /F1.4 /1/6400秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

次に『XF35mmF1.4 R』を使う場面として多いのは、モデルさんの表情がわかる”距離感”で撮影するときです。撮影ポイント①で書いたことも意識しつつも、よりモデルさんの存在感や表情にフォーカスしています。

このとき意識していることは距離感に加え、光源の向きや強さです。

こちらの桜の写真は、あえて強い順光下で撮影することにより、モデルさんの顔をはっきりと写しています。また、背景の桜にも光が当たる位置で撮影し、ボケさせても桜の存在感が薄れることがないように、モデルさんとのバランスを意識して撮影しています。

モデルさんの存在感や表情にフォーカスし、桜を背景にした写真

X-Pro2 /XF35mmF1.4 R /F1.4 /1/1600秒 /ISO200
フィルムシミュレーション:PROVIA

こちらの花火の写真は、花火の光がモデルさんの表情を照らすことで光源の少ない夜のシチュエーションでも、モデルさんの笑顔を逃さず撮影できています。このとき背景の玉ボケや、水面に当たる光も写すことでより印象的な雰囲気になります。

浴衣を着て花火を楽しむ女性の写真

X-T4 /XF35mmF1.4 R /F1.4 /1/110秒 /ISO6400
フィルムシミュレーション:PROVIA

他の作例もご紹介します。

X-Pro2で撮影した、赤いもみじと女性の写真

X-Pro2 /XF35mmF1.4 R /F1.4 /1/2000秒 /ISO400
フィルムシミュレーション:PROVIA

フォトグラファーのYuma Takatsukiさんが撮影したメイクをした女性

X-Pro2 /XF35mmF1.4 R /F1.4 /1/125秒 /ISO1000
フィルムシミュレーション:PROVIA

最後に

いかがでしたでしょうか? 少しでも『XF35mmF1.4 R』を使う際の参考になれば幸いです。
次回は『XF33mmF1.4 R LM WR』と『XF56mmF1.2 R WR』をテーマに撮影ポイントなどを書いていくので楽しみにしていてください。少しだけそれらのレンズと『X-T5』で撮り下ろした写真を紹介します。

富士フイルムX-T5、XF33mmF1.4 R LM WRで撮影した写真

X-T5 /XF33mmF1.4 R LM WR /F1.4 /1/340秒 /ISO125
フィルムシミュレーション:PROVIA

富士フイルムX-T5、レンズXF56mmF1.2 R WRで撮影した帽子を被った女性の写真

X-T5 /XF56mmF1.2 R WR /F1.2 /1/4000秒 /ISO125
フィルムシミュレーション:PROVIA

それでは次回の記事でお会いしましょう。 最後まで読んでいただきありがとうございました。

Profile

Yuma Takatsuki

フリーランスフォトグラファー。
1992年生まれ。大阪府出身、大阪府在住。学生時代にバックパッカー旅をきっかけに写真を始める。「その場の空気感、雰囲気が少しでも伝わるように」をテーマに人物や風景写真、広告写真など様々な撮影を行っている。フォトサークルITTOKO主宰

Instagram:@yu_umaa06
Twitter:@yu_umaa06
note:@yu_umaa06
portfolio:https://yuma-takatsuki.myportfolio.com
フォトサークルITTOKO:https://ittoko-circle.com

その他【Column】はこちらから

Tag

Keyword Contents

Instagram

@life_with_xseries