つながり、続いていくこと〜あさのりな vol.3〜

みなさん、こんにちは。あさのりなです。
今回がこの連載の最終回となります。どうぞよろしくお願いします!
これまでの記事では、私が富士フイルムのカメラを購入することになったきっかけや、数年前に撮影した写真を中心に紹介してきました。
今回は、今使っているカメラや最近撮影した写真についてお話ししたいと思います。
今まで使用してきたカメラは、富士フイルムの『X-T10』『X-T2』『X-E4』。そしてフリーランスとして活動を始めたときに、「仕事用のカメラを買おう!日々をより良いかたちで思い出に残そう」と思い購入したのが『GFX50S Ⅱ』です。
正直、『GFX50S Ⅱ』はすぐに購入できる金額ではありませんし、迷いもありました。ですが、買うかどうか悩んでいる間にも撮りたい瞬間はどんどん過ぎ去ってしまうこと、そしてより良いスペックのカメラを使うことで、自分の表現の幅も広がるはずだと思い購入を決めました。まわりのGFXユーザーの方々の写真に見惚れて、私もあのような写真を撮れるようになりたいという気持ちが大きく影響したのは言うまでもありません。
先に述べたこれまで使っていたXシリーズのセンサーサイズはAPS-Cですが、GFXシリーズはラージフォーマット。APS-Cの約4倍の大きさ……!ファインダーを覗いた瞬間から、そこにはまったく違う世界が広がっていました。ラージフォーマットが描き出す世界は、そこにある何気ない日常さえどこか新鮮に映し出します。空気まで写し取るような繊細な表現力に、「息をのむ」とはこういうことなのだと。自分をまたひとつ、新しい世界へと連れて行ってくれるような感覚に包まれました。
『GFX50S Ⅱ』を購入したあと、ドイツへ行く機会がありました。ヨーロッパへ行くのは大学の卒業旅行以来でドイツを訪れるのは初めて。第一印象として日本との光の違いを強く感じました。緯度の違いなのか、空気の違いなのか、それとも紫外線量の違いなのか……詳しくはわかりませんが、同じ木漏れ日でも、日本のものはゆらゆらと移ろい情緒的な印象を与える一方、ドイツのものはキラキラと降り注ぐようで、まるで別のもののように感じました。『GFX50S Ⅱ』のファインダーを覗きながら、その光の中にいることに感動し、私は無邪気にシャッターを切り続けました。
最近では、お仕事で北海道の函館に滞在する機会もありました。地元の方に車で名所を案内してもらったり、レンタルした自転車で街を駆け巡ったり。気づけば知らない景色に夢中になっていました。地元の方にとっては何気ない風景も、私にとってはすべてが新鮮にうつります。知らない場所へ訪れるというのは、どうしてこんなにも心からワクワクして楽しいのだろうといつも思います。GFXは決して軽いカメラではなく、気軽に持ち運べるとは言えませんが、それでも「このカメラを持って行けば、絶対に良い写真が撮れる」という確信があるので、いつも持ち歩いてしまうのです。
また先日、秋田に住む写真友達に会いに行きました。実際に会ったのはこれまでに1度だけ。でもSNSでは数年前から繋がっていたので、まるで2回目とは思えず楽しい時間をともに過ごしました。一緒に秋田へ行ったのは、ほかに2人の友達。彼らと出会ったのもまだ数ヶ月前のことです。それでも、「写真が好き」という共通点があれば不思議とすぐに仲良くなれる。写真を撮っていると、こうしたつながりがどんどん広がっていくのを感じます。
カメラを通じて、まだ見たことのない景色を知り、新しい人と出会う。そんな日々を、これからも楽しんでいきたいと思います。
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