『X half』で広がる写真表現 2in1編〜小春ハルカvol.1〜
はじめまして、写真家の小春ハルカです。
富士フイルム『X half』を手にしてまず感じたのは、「写真って、もっと自由でいいんだ」ということでした。その場の空気や温度、ふとした光、思い出をそのまま残す。このカメラは、写真を撮る楽しさを、改めて思い出させてくれます。
『X half』には、気軽に写真を楽しめる機能がたくさん詰まっています。例えば、2枚の写真をつなげる『2in1』、表現の幅を広げてくれる『フィルター』、フィルムカメラで撮影しているような体験ができる『フィルムカメラモード』。
今回は連載企画として、私が実際に使ってみて「楽しい!」と感じた機能やポイントを紹介していきます。第1回目は『2in1』です。作例と一緒に、ぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
『2in1』とは?
『2in1』は、2枚の写真(または写真+動画)を1つの作品として並べられる機能。2つの写真を並べることで、時間の流れやその場の空気感まで一緒に残せるのが魅力です。
操作はとても簡単で、【1枚目撮影 → 右上のレバーを引く → 2枚目撮影】。これだけで、カメラ内で自動的に2枚の写真をコラージュしてくれます。
私自身、花や自然、日常のスナップを撮ることが多いのですが、1枚だけでは写しきれない“光の変化”や“ストーリー”を残したいとき、『2in1』はとても相性のいい表現だと感じています。
感情から考える、2枚の並べ方
『2in1』を撮るとき、私がいちばん最初に決めているのは“構図”よりも“感情”です。例えば……
一輪の花が目に入り、可愛いなと思った瞬間。
木漏れ日が綺麗で、立ち止まった瞬間。
空が青く澄んでいて、心地よく感じた瞬間。
こうした気持ちを出発点に、「2枚でどう並べたら、よりその場の空気感が伝わるだろう?」と考えています。以下は、『2in1』でより想像が膨らむように組み合わせたもの。
沢山の花が咲く場所で、一輪のコスモスがこっちを見ているように感じた。
道に落ちる木漏れ日が綺麗な日、友人と楽しく散歩をした時間。
雲ひとつない秋の空が綺麗で、手を伸ばした瞬間。
このように、『2in1』では“主役を軸に、もう一枚でストーリーを膨らませる”というイメージで組み合わせることが多いです。また、できるだけ同じフィルムシミュレーションを使うと、色調が揃い、統一感がでるのでおすすめです。
縦と横の選び方
『2in1』は、縦に並べるか横に並べるかで印象が大きく変わります。私は、被写体がどこを向いているか、現実ではどういう状況なのか、ということで決めることが多いです。例えば……
木々や鉄塔のシルエットの上に浮かぶ雲が素敵だった。
光が当たり黄金に輝くイチョウの葉に触れたくて手を伸ばした。
目線の先にある、真っ赤に染まる紅葉が綺麗だった。
このように、現実の状況とリンクさせることで、心地よい印象になります。そして、その時に何を感じたのか、ということがより鮮明になると思っています。
アプリで作る『2in1』
カメラ内で組み合わせるだけでなく、『X half』専用のアプリと連動させて後から『2in1』を作ることもできます。アプリを使うと、どう組み合わせるか直感的に操作ができます。
例えば、花・日常のスナップ・旅先の景色など、まったく違うシチュエーションで撮った写真でも、2つを1枚にまとめると意外な組み合わせがしっくりきたりして、ユーモアのある作品になります。
以下は、それぞれ違う場所で撮った写真を組み合わせてみました。
階段を登った先にはどんな景色が広がっているのだろう?という想像が膨らむようなイメージに。
赤をモチーフに、足元、落ち葉、花で、色の統一感を意識した組み合わせ。
別々の日に出会ったふたつの夕暮れ。並べてみたら、ひとつの時間みたいになった。
このように、後からアプリ内で組む『2in1』は、違う場面同士を組み合わせることができ、ストーリーを自由に創造できるメリットがあります。
写真+動画で楽しむ『2in1』
さらに、組み合わせられるのは写真だけではありません。写真+動画として楽しむこともできます。『2in1』内で組み合わせる動画撮影のコツとしては、カメラを動かすよりも動いている被写体を狙うのがポイントです。
自分の目線で、落ち葉をひらひらと舞わせて、遊んでみました。
(上)X half /F11 /1/60 /ISO200 /クラシックネガ
(下)X half /F5 /1/420 /ISO200 /クラシックネガ
写真だけでは伝わりきらない、花が風に揺れる様子を捉えてみました。
(左)X half /F10 /1/160 /ISO200 /クラシックネガ
(右)X half /F4.5 /1/300 /ISO200 /クラシックネガ
静止した一瞬と、流れる時間。この2つを並べることで、写真だけでは写らなかった“空気感”まで残せる気がしています。
まとめ
もちろん、写真1枚で楽しむこともできますが、『2in1』にすることで生まれる表現の自由さは、『X half』ならでは。組み合わせ次第でストーリーの広がり方が変わり、表現の幅もぐっと広がります。撮るたびに新しい発見や遊び心を楽しめるのも、この機能の魅力だと思っています。ぜひ皆さんも、自由な発想で楽しんでみてください◎
今回登場したカメラ
Profile



























