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Column 2019.11.12

古性のち×富士フイルムレンズ『ときめく写真を探して vol.2』 XF23mmF1.4と旅するバンコク

「寒いのが苦手だから」だなんてまるで子供のような理由で、日本の冬の寒さから逃れタイ・バンコクに暮らしていた。

もともとご飯も、温暖な気候も私の波長とぴったり合うゆるい空気感も大好きで、いつか海外に移住する時がきたら、絶対にこの国にしよう!と、そういえば随分前から決めていたのだ。

それは国民性から来るものなのか。この街にあふれる、決して1mmも妥協を許さない“かわいい”と“ときめく”の数々が、毎日心の扉をノックするものだから、いつの間にかいつも、自然とふにゃふにゃ笑っている。

この街に暮らしていた幸せな9ヶ月。
隣にいてくれたのは、いつも富士フイルムのカメラだった。

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:3.2/シャッタースピード:1/1500

こんにちは。世界を旅しながら写真を撮っている古性のちです。
前回は『XF8-16mmF2.8』の超広角レンズとともに、トルコを旅してきました。

▶︎『ときめく写真を探して』 vol.1 XF8-16mmと旅するトルコ

今回は富士フイルムさんにワガママを言い、普段わたしが愛してやまない普段使いの愛用レンズと共に、これまた同じく愛してやまないタイを巡ってきたので、ご紹介させてください。

このレンズに込めた愛が、少しでもお伝えできれば本望です。

一緒に旅したレンズ『単焦点広角レンズ XF23mmF1.4 R』

「そのレンズどう?」と聞かれたら相手の都合なんておかまいなしに、永遠に愛を語ってしまいたくなるほどに溺愛するレンズ。自分が見たままの距離感を、更にそこにふんわり優しくラップをかけたような、柔らかい表現をしてくれる子です。

【ポイント】柔らかなボケ感を恐れずに。F値をとことん下げてみる

このレンズ最大の魅力は“柔らかなボケ感”だと思っています。だからわざとF値を最大限まで下げ、ふんわり仕上げてみるのがときめく写真のポイント。ピントが合う範囲を狭めることで、写真自体はピントが合っている、だけれど優しい雰囲気の写真が出来上がります。(わたしはほぼ最大のF1.4)。

また、遠くの景色よりも、自分の身近な半径1m以内を切り取るのがオススメ。普段見ている好きなもの達が、更にもっともっと、愛しく感じられるはず。「F1.4じゃ焦点が合わないし何だか怖い……」という方も、思い切って1度、そのボケ感に恋してみてほしいです。

単焦点広角レンズ『XF23mmF1.4 R』と旅するバンコク

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:1.6/シャッタースピード:1/6000

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:1.4/シャッタースピード:1/800

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:1.4/シャッタースピード:1/3800

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:2.8/シャッタースピード:1/500

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:1.4/シャッタースピード:1/80

まずはこの国の輪郭からゆったり捉えてみる。自分の目で見た世界と近しい目線で切り取ることができるので、旅の空気感をたっぷり含んだ等身大の写真に。全体を写した方がストーリーが伝わりそうだと判断した時は、少し遠くから写しました。広角レンズなので、単焦点でも広々切り取れます。

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:2.8/シャッタースピード:1/450

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:1.4/シャッタースピード:1/1000

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:2.8/シャッタースピード:1/500

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:2.0/シャッタースピード:1/125

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:1.4/シャッタースピード:1/65

バンコクは一歩足を踏み出せば、心の奥底まで魅了されてしまうときめくカフェ天国。横からでも、真俯瞰でも。
わたしは“その場にいる体験”ごとデザインするのが好きなので、自分の手を写し込んだり、あえて食べかけを切り取ったりすることが多めです。

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:2.0/シャッタースピード:1/1100

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:4.0/シャッタースピード:1/38

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:2.0/シャッタースピード:1/3000

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:1.4/シャッタースピード:1/500

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:2.4/シャッタースピード:1/1000

木漏れ日を求めて席を移動したり、お日様を待ったりしながら撮った写真達。私が木漏れ日好きなのももちろんあるのですが、やっぱりこのレンズで写す光は抜群に美しいなあと感じています。

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:2.4/シャッタースピード:1/250

木漏れ日がない時間帯(やお天気)は、電球の光を代用するのもオススメです。背景に写すことで、こんな風にキラキラした写真を作ることができます。

どんな場面も“この子がいれば”の安心感

X-T3(camera)/XF23mmF1.4 R(lens)/F値:2.4/シャッタースピード:1/100

いつも「近くはこれ、でも遠くはこれ……」とブツブツ呪文を唱えながら旅をしていたから、このレンズと出会って、大抵の場合この1本でどうにか撮れてしまう(もちろん、毎回ベストが撮れるわけではない)ことを知った時、衝撃でした。

わたしの足取りを軽くしてくれたこの子とは、これからもずっとずっと良いお付き合いをしていきたい。

さあ次はどの子と旅に出ようかな。

今回登場したレンズ

XF23mmF1.4 R

今回登場したカメラ

FUJIFILM X-T3

Profile

古性のち

フォトグラファー/ライター

1989年、バンコク在住。
“日々に小さなときめきを”をコンセプトに、各地を旅しながら写真と文筆を手掛ける。カメラ歴は8年。
2019年にFUJIFILMと運命的な出会いを果たし、恋に落ちる。
パートナーは『X-T3』。レンズは23mmが標準。旅の中に息づく日常や、“青”を切り取るのが好き。

Twitter:@nocci_84
Instagram:@nocci_trip
note:https://note.mu/nontsu

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