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Tips 2024.08.29

画角をマスターして理想の写真を撮影しよう!初心者向けにレンズも紹介【Snap & Learn vol.11】

【Snap & Learn】の連載企画では、一般によく知られている写真の撮影テクニックやカメラ関連の専門用語を集め、初心者の方にも理解しやすいように作例やイラストを用いて解説しています。

写真を撮影したときに、「なかなか理想通りの写真が撮れない」と感じたことはありませんか?もしかするとその写真は、画角を変えることで良くなるかもしれません。写真は画角1つで、印象がガラッと変わることがあるためです。

本記事では、撮影するときに大切な画角について丁寧に解説していきます。また、理想の写真に近付けるためには、撮影したい画角に合わせたレンズ選びも必要です。初心者でも選べるように、カメラレンズについても詳しく紹介していきます。画角をマスターし、SNSや雑誌に掲載されているような素敵な写真を目指しましょう。

画角とは?初心者向けにわかりやすく解説

画角とは、『画面に写る範囲の広さを角度で表したもの』を示します。カメラレンズの視野の広さ、と考えるとわかりやすいでしょう。

そしてレンズの視野の広さは『焦点距離』で決まります。詳しく見ていきましょう。

画角を左右する『焦点距離』

焦点距離とは、レンズの中心点(主点)からイメージセンサー(カメラ本体の中にあるもの)までの距離のことをいい、ミリメートル(mm)単位で表されます。レンズの側面にミリメートルで記載されている数字が、そのレンズの焦点距離です。画角と密接につながっており、焦点距離の数値で画角が変わります。焦点距離の数字が小さくなると画角が広くなり、大きい数字になると画角が狭くなります。

※図解は35mm判フルサイズ換算の場合

また、画角は大きく分けると3種類に分類されるので、以下も覚えておくといいでしょう。

被写体とは?撮影対象の選び方や魅力的に撮影するポイントを紹介【Snap & Learn vol.13】

画角、カメラアングル、構図の違いと関係

『画角』『カメラアングル』『構図』はどれも似た言葉のようですが、すべて意味が違います。また、カメラポジションを変えることで、写真の表現方法が広がります。以下の表にて違いをまとめたので、参考にしてみてください。

【Xシリーズ】カメラレンズの種類は?画角を解説

“カメラは作品を撮るための道具である”というコンセプトをもとに開発された富士フイルムのXシリーズは、コンセプト通り自在に撮影ができるレンズを多数取り揃えています。本記事を参考に、レンズを選んでみてください。

広角レンズ|広い画角

富士フイルムXマウントシリーズの広角レンズは、23mm以下(35mm判換算35mm以下)のレンズを指します。(※一般的な35mm判フルサイズの広角レンズは35mm以下を指す)

焦点距離が短く画角が広いため、広大な風景や狭い室内でも広がりのある写真を撮影することができます。

たとえば、富士フイルムの広角レンズ『XF23mmF2 R WR』は、画面の隅々まで高い解像力を実現します。たった180gと軽量で、高級感あるスタイリッシュなデザインも特徴です。

広角レンズで撮影

広角レンズで撮影

ただし、特に被写体を画面の端に配置すると、歪みが生じやすいので注意しましょう。歪みは『近いものは大きく、遠いものは小さく写る』遠近感の強調から生まれるものです。広角レンズの特徴ともいえます。構図を工夫することで、この特性を活かすこともできるので、構図を決める際はアングルも一緒に考えて撮影してみましょう。

写真の構図に迷う初心者必見!基本のカメラ構図10種類と活用例を紹介【Snap & Learn vol.12】

標準レンズ|人間の目で見た印象に近い画角

富士フイルムXマウントシリーズの標準レンズは、約35mm(35mm判換算 53mm相当)前後のレンズを指します。(※一般的なフルサイズカメラの標準レンズは約50mm前後を指す)

人間の目線に近く、形状や遠近感を“目で見たまま”に近く再現できることが強みです。広角レンズのような歪みもありません。

富士フイルムの商品では『XC35mmF2』と『XF35mmF1.4 R』が標準レンズです。『XC35mmF2』はプラスチック製ですが、ランクの高いレンズにも引けを取らない画質の良さが特徴です。『XF35mmF1.4 R』は画質が柔らかく、フィルムシミュレーションともマッチします。

望遠レンズ|非常に狭い画角

富士フイルムXマウントシリーズの望遠レンズは50mm以上(35mmフィルム換算76mm以上)のレンズを指します。(※一般的な35mm判フルサイズの望遠レンズは70mm以上を指す)

焦点距離が長く、狭い画角のため、距離の離れている被写体を大きく写せます。また、画角の狭さから背景に余計なものが写り込みにくく、被写体以外の背景がボケやすいことも大きな特徴です。(被写体までの距離が遠い場合、背景がボケにくくなることもあります。)このため主役を引き立たせる写真を撮ることができます。

富士フイルムの『XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR』は、「100m先も目の前に」というキャッチコピーがあるように調望遠域もカバーしており、遠くの被写体を拡大して撮影できるレンズです。また、手ブレが起きやすい望遠鏡の難点をカバーした手ブレ補正機能も搭載しています。

その他のレンズ(超広角、マクロなど)

 
富士フイルムXマウントシリーズは、撮影用途に合わせたレンズを多数取り揃えています。様々な撮影に応えられるXシリーズを紹介していきましょう。

画角に迷ったらこれ!5つのシーン別おすすめレンズ

ここまでは、画角についての基本とおすすめのレンズをお伝えしてきました。しかし、「いざ、撮影!」となると、最適なレンズを探すのは難しいものです。理想の写真を撮影するために、撮影用途に合わせたレンズの選び方を解説します。

ポートレート(人物撮影)は標準レンズもしくは望遠レンズ

被写体の存在感を最大限に引き出すポートレートは、『標準レンズ』がよく使われます。自分の肉眼で見たままに近い光景を切り撮ることができるため、自然でリアルな雰囲気を表現できます。

望遠レンズを使用したポートレートも一味違う光景を見せてくれます。遠い距離から被写体を撮影できる利点を活かすことで、より自然な表情を撮影できます。

撮影したい作品や方向性によって画角が変わるものの、表情がしっかりと写るレンズを選ぶと良いでしょう。

風景写真は広角レンズ

目の前に広がる広大な自然や、鮮やかに空を彩る花火、どこまでも続く長い道などの風景写真では、広角レンズでの撮影がおすすめです。広大な景色を余すことなく1枚の写真に収めることができるでしょう。

被写体との距離がある場合は、望遠レンズを用いることもあります。遠くの山頂や建物を広角レンズで撮影してしまうと、小さくなりすぎてしまい何を撮影したいのかわからない写真になりやすいです。撮影する対象と撮影できる距離を事前に把握し、レンズを使い分けることで、ワンステップ上の撮影を目指しましょう。

スポーツや野生動物の撮影は広角と望遠レンズの使い分け

スポーツや野生動物の撮影は、被写体の動きが激しいため『思い描いている一瞬』を切り抜くことが良い写真を撮影するポイントになります。全体像がわかる引きの写真は広角レンズ、躍動感あふれる寄りの写真は望遠レンズを使うのが良いでしょう。

室内など狭い場所での撮影は広角レンズ

広い視野を持つ広角レンズは、限られた空間を撮影するのにも役立ちます。特に狭い部屋の撮影をするとき『肉眼では広く見えるから』という理由で標準レンズを使用したとします。そうすると、思うように部屋全体を撮影できません。

そのようなときは広角レンズで撮影しましょう。イメージ通り、空間を広く写すことが可能です。また、遠近感が強調されるため、立体的な写真を撮影できます。

画角への理解を深めて撮影技術を向上させよう!

画角をマスターすることで、写真の表現力が大きく向上します。かっこいいと思う写真がどの画角(焦点距離)で撮影されているか、着目してみると良いでしょう。まずは、参考にしてみることも大切です。そして、自身の撮影スタイルに合わせた画角を見つけて、さらに写真の世界を広げてみてください。

コンパクトで扱いやすく、画角に集中できる『X-T50』

X-T50』は、富士フイルムのAPS-Cミラーレスカメラ『Xシリーズ』の人気モデルです。重量はわずか約438g(バッテリー、 メモリーカードを含む)。扱いやすいため、画角やアングルに集中して撮影できるでしょう。クラシカルな外装がカメラ好きにはたまらない存在感があります。

コンパクトなボディには似合わないほどのパワフルな性能や、フィルムシミュレーションによる多彩な表現が特徴です。写真だけではなく、4K映像も撮影できます。

Profile(記事監修者)

神崎涼

約10年間、某カメラメーカーにてエンジニアとしてデジタルスチルカメラの設計にたずさわり、プライベートでも設計したカメラの実力確認も兼ね様々な被写体の撮影を楽しんでいた。そのため理論に加え実際の使用感も把握しており、カメラの営業マンに負けないカメラ知識を持ち合わせている。現在はカメラ使用歴は15年ほどになり、フルサイズ一眼と1インチセンサーのコンパクトデジカメでの撮影を楽しんでいる。

Profile(ライター)

つぼい

元ブライダルビデオカメラマン。撮影だけではなく編集も行っていた。一眼レフや、デジカメでスナップ写真やポートレートを撮ることを趣味とする。現在はフリーでライターやイベンターとして活動中。

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