フォトグラファー・むらいさちの『FSレシピ』集〜沖縄の海、空、街を写す〜
フィルムシミュレーションと画質設定を自由に組み合わせることで、自分好みの色や質感をつくることができる富士フイルムのX/GFXシリーズ。その組み合わせはまさに無限大です。自分だけのこだわりを詰め込んだ『FSレシピ』を探求したり、ほかのユーザーが考えたレシピを使って普段とはちがう雰囲気で写真を撮ってみたり、その楽しみ方もレシピの数だけ際限なく広がっていきます。お気に入りの設定をあらかじめ登録しておくことで、レシピをシーンに応じて使い分けることも可能。そこで本企画ではX/GFXシリーズを愛用するフォトグラファーが考案した、オリジナルの『FSレシピ』を紹介します。
今回は、雑誌や広告、講演、各メディアへの出演、写真講師、サロン主宰など多岐にわたって活動中のフォトグラファー、むらいさちさん(@murai_sachi)。むらいさんの代名詞として広く知られる、淡く柔らかな独自の作風“さちカラー”は、どのように生み出されるのでしょうか? 沖縄を舞台に、その色づくりの秘密を『FSレシピ』として教えていただきました。
シーン①:海
“Kerama Blue”
この夏ひと月ほど沖縄を旅してきました。その旅の相棒『X-E5』。
このカメラに合うレンズは、「単焦点だよね」ということで、単焦点のみで撮影。街角のスナップから風景写真まで幅広く活躍してくれました。まずは、僕の心の故郷でもある座間味村で撮影した海辺の写真をご覧ください。
僕の基本は『PROVIA/スタンダード』です。長年いろいろ試しましたが、自分にしっくりくるのがこのフィルムシミュレーションでした。明るくハイキー、でも色は濃い目に出す。そんな独自の”さちカラー”と呼んでいただいている作風で撮るうえで、「派手すぎない」、でも「色はしっかり残したい」という僕の想いとマッチしていました。
こちらの写真は、座間味島にある古座間味ビーチで撮影。サンゴの欠片でできたビーチでとても美しく、あまりリアルにはしたくなかったので、とにかくふんわり仕上げる設定に。
“Blue Dream”
座間味島にある、阿真ビーチにて撮影。アクセントが欲しくてモデルを入れて撮影。諸島ならではの多島美も楽しめます。
“Seaside Flower”
こちらのお花は、グンバイヒルガオがビーチ沿いに咲いており、ローアングルから被写体を入れつつ背景の海の色もしっかり残しました。
シーン②:空
“Sun Set”
夏の沖縄の空はいろいろな表情を見せてくれます。それをリアルに“記録色”として撮影するのも良いですが、僕は“記憶色”で撮影することが多いです。それは実際の光景に自分の想いも乗せて撮影することだと思っています。そんなとき、『Velvia/ビビッド』が活躍してくれることが多いです。頻繁に使うわけではありませんが、海の色をより青く、夕日をより赤くといった環境の場合使うことが多いかなと思います。
沖縄本島で見た夕日。『Velvia/ビビッド』でより発色を強くして表現してみました。よく見ると飛行機が……大きくして見てくださいね。
“Blue Hour”
もう帰ろうと駐車場まで来て、振り返ると美しく焼けていました。『Velvia/ビビッド』らしい鮮やかな記憶色で表現しました。
“Milky Way”
座間味島から見た天の川が美しすぎて……。実はこの角度は那覇からの人工光の影響を受けます。『Velvia/ビビッド』だとその影響を受けすぎてしまうので、『PROVIA/スタンダード』にて撮影しました。
シーン③:町
“nostalgic”
沖縄本島の裏路地に一歩入ると、突然世界がガラッと変わったりする。それがなんだかタイムスリップをしたような気持になり、どこか懐かしくもあり、新しくも感じる。そんなとき、写欲をくすぐられます。それが楽しくて、本島に行った際にはカメラを片手によく裏路地を歩いている。そこでよく使うのが、『クラシックネガ』。どこか硬質で、でもネガらしい粘りのある色合いがとても好きで、その時の僕の気持ちを上手に表現してくれます。
どこか懐かしい……そんな景色によく合うと思う。
“Nostalgic days”
本州ではなかなか見ない色合いの服たち。ここが沖縄であることを感じさせてくれる。こんな景色もどこか新しく懐かしい。
“Light of Memory”
産まれたての友人の子ども。どこか懐かしい風景だが、肌の色をきれいに出したくて、『PROVIA/スタンダード』を選択した。網戸越しにあえて撮影したので、独特の風合いが出た。
今回登場したカメラ
今回登場したレンズ
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