『X-T4』とキャンプ“CAMP HOLIC”〜アウトドアクリエイターYURIE vol.1〜
アウトドアクリエイター・YURIE(@yuriexx67)さんが愛用カメラ『X-T4』で撮影した写真とともに綴る全3回のコラムがスタートします。今回は、YURIEさんがキャンプと出会ったきっかけについて綴っていただきました。
わたしはキャンプが好き。
キャンプで撮る写真が好き。
愛機『X-T4』を手に構え、広々としたフィールドをそぞろ歩き、夢中になってシャッターを押す。あっという間に、時間が過ぎていく。
思い返せば、キャンプとの出会いは7年前。
当時の職場の先輩に、「週末は何して過ごしますか?」と質問して返ってきた答えが、“キャンプ”だった。
「天気も悪くなさそうだし、キャンプでも行こうかな」
彼女は、ちょっと近くにショッピングにでも行くかのようなテンションでそう言った。
てっきり、温泉旅行とか、家で海外ドラマを一気見するとか、そんな回答がくると思っていたので、わたしは唖然としたし、同時に好奇心をかきたてられた。
それからわたしは毎週末キャンプに行くようになった。
あの時もしも彼女が、トレイルランにでも行こうかなと答えていたら、わたしはトレイルランに魅了されていたのだろうか。
そうかもしれないし、そうではないかもしれない。
とにかく今、わたしはキャンプが好きで、キャンプで撮る写真が好き。
“行ったことのない場所にテントを張って、一夜を過ごす”
言葉にするとただそれだけのことだが、わたしにはとても刺激的で、かけがえのない時間なのだ。
ここで紹介する写真で、その魅力をほんの僅かでも感じて貰えたら、嬉しい。
そして誰かのきっかけになれば、それはとても素晴らしいことだと思う。
先輩の一言がわたしの人生を大きく変えたように。
レンズは『XF35mmF1.4R』を使用することが多い。このレンズに出会ってから、わたしは写真を撮ることが一層好きになった。
被写体は白樺の樹皮。油分が豊富に含まれているので、着火剤代わりに使うことができる。
スギコケの一種だろうか。思わずその造形美に心を奪われる。キャンプ場内を逍遥すると、様々な発見がある。
穏やかな時間が流れる。目で見たままの景色を残したいので、細かく露出を調整しながら撮影をする。ダイヤルを回すという直感的な操作が、わたしにはとても合っている。
この写真は日が落ちてきたころ。朝からずっと撮影しているが、バッテリーはまだ持ちそうだ。予備バッテリーなしで撮影できるというのは、とてもうれしい。
フィルムシミュレーションは、クラシッククロームを使うことが多い。
重厚な雰囲気がわたしの表現したい世界観とマッチしている。
マジックアワーの空を撮る時など、色味を表現したい時にはPROVIA(スタンダード)を使っている。
何かと手間のかかるガスランタン。それでも、優しくも力強いあかりが好きなので、必ず持っていく。レトロなデザインや道具としての存在感はX-T4と似ている部分があると思う。
一瞬を切り取る写真だからこそ、火を撮るのはおもしろい。少し薄暗くなってきた時間帯が狙い目だ。薪のはぜる音が鳴き声のように聴こえてくる。動物を狙うハンターになった気分。
キャンプのとある一日の思い出。
〜後書き〜
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。改めまして、アウトドアクリエイターのYURIEと申します。
趣味で始めたキャンプがきっかけで、今ではアウトドア商品やグランピング施設のプロデュースの仕事をしております。
Xシリーズの大ファンだったので、今回富士フイルムさんから連載のお話をいただいた時はとても嬉しかったです。
文章も写真も、プロではありませんので不安もありましたが、少しでも多くの人にキャンプやアウトドアの魅力を伝えることができればと思い、こうしてコラムを執筆することにしました。
わたし自身、先輩の何気ない一言がきっかけでキャンプにのめり込み、キャンプを通して、様々なハッピーな経験をすることができました。わたしの発信が、みなさんの誰かのきっかけになれたら、どんなに素晴らしいことでしょうか。そんなことを考えると、楽しくて仕方がありません。
次回も頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。