フォトグラファー・嵩の『FSレシピ』集〜日常のワンシーンを、上質なポートレートへ〜
フィルムシミュレーションと画質設定を自由に組み合わせることで、自分好みの色や質感をつくることができる富士フイルムのX/GFXシリーズ。その組み合わせはまさに無限大です。自分だけのこだわりを詰め込んだ『FSレシピ』を探求したり、ほかのユーザーが考えたレシピを使って普段とはちがう雰囲気で写真を撮ってみたり、その楽しみ方もレシピの数だけ際限なく広がっていきます。お気に入りの設定をあらかじめ登録しておくことで、レシピをシーンに応じて使い分けることも可能。そこで本企画ではX/GFXシリーズを愛用するフォトグラファーが考案した、オリジナルの『FSレシピ』を紹介します。
今回は、タレントやインフルエンサー、メイクアップフォトなど人物撮影を中心に活動を行なっている、フォトグラファーの嵩さん(@taka_phy_)に、ポートレートをテーマに3つの『FSレシピ』を作成いただきました。被写体の持つ魅力だけでなく、その場の温度感や質感までをも鮮やかに描き出すレシピです。
レシピ①:Healing Ion
雨の日に感じる、湿ったどこか切ない雰囲気と、弾けた雨水から溢れるマイナスイオンをそのまま写真から感じとれるように設定したレシピ。
フィルムシミュレーションは『クラシッククローム』を選択。シアン寄りの青みが雨の雰囲気を引き立てて、少し強い明暗が写りにメリハリを付けてくれます。このフィルムシミュレーションの良さを常に発揮できるようダイナミックレンジはDR100で固定。ベースの彩度が低いのでカラーをプラスしてバランスをとり、トーンカーブとカラークローム・エフェクトで明暗差全体を調整しました。
さらにホワイトバランスシフトで少し強めに緑を加えることで深みを足しました。雨天や曇天はコントラストをいかに捉えられるかが難しいですが、このレシピはそれに一役買ってくれると思っています。
レシピ②:“Harmony”
雰囲気ある屋外に面したカフェでのコーヒーブレイク。少し贅沢な静かに一息つく時間を、上品に残したいなと思うことは多いです。『ノスタルジックネガ』の落ち着いた色合いと暖色寄りの色乗りは、その上品さを写真にもたらしてくれる。
暖色寄りだからこそ、シャドウや反射の部分に乗る青味をカラークローム ブルーで強く出るようにすることでとても良い調和の取れたレシピになりました。
スムーススキン・エフェクトを強でかけ、ホワイトバランスシフトで黄色を強めに足してスキントーンの調整をすることで色被りしたような不自然さもない落ち着いたトーンに。アンダー部分に出るノイズも個人的に粒子のような味を出してくれると思っていて、高感度ノイズ低減をあえてマイナスにふり、グレイン・エフェクトを弱で入れて全体の雰囲気を調整してみました。
レシピ③:“Daily Seasoning”
何となく過ごす日常の夜の時間帯も少しドラマティックに残せたらもっと毎日が楽しくなると思います。
『ETERNA/シネマ』はカメラ内での説明書きでも“映像に適している”とあるように、シネマカメラで撮った映像のような雰囲気を出してくれるので、夜の街明かりの中でこれを当てるとミュージックビデオの1シーンのような写真が撮れたりして好きです。これなら仕事終わりの疲れた夜でさえも少しカメラを持って誰かと歩きたくなるはず。
ISOは高くなるのが分かっているので、グレイン・エフェクトは入れず高感度でのノイズを粒子のように楽しむ感じにしています。ホワイトバランスは個人的な好みで暖色にしていますが、青や緑寄りで映像のカラーグレーディングを入れたようなトーンにふって楽しむのもありだと思います。
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